初恋 (ページ9)

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私が来てから

ちょうど１時間がたった。

『ちょっとお手洗い行ってくるね』

そう伝えて部屋から出る。

この歳になっても男の人とは一切話さない私。

２人の言う通り、寂しいままおばぁちゃんになるのかな。

それは嫌だなぁ、なんて呑気に考えながら部屋に戻る。

変わらず同じ席に座ってちまちまつまんでいると、

「ねぇ、松村さんだよね？」

と、急に名字を呼ばれた。

『えっ．．．』

顔をあげれば、さっきまで広臣くんの

隣にいた男の子が。

穂「ちょっと、Aに絡まないでよ」

ほのちゃんが間に入る。

" 別にいいだろ、話すぐらい " ってほのちゃんに言う男の人。

名前は思い出せない。

優「男達が、Aのこと騒いでんのは聞こえてたの。

絶対あげないからね。」

私の事をどう騒いでたのかは分かんないけど、

急に話しかけれて困ってたからすごく助かった。

" こいつらいなくなってからまた話そう！"

そう言ってまた広臣くんのところに戻って行った。

結局、ほのちゃんとゆうちゃんが離れることはなくて

最後まであの男の子に話しかけられることは無かった。

穂「A、二次会行く？」

少しお酒が入って楽しそうな人達はこの後

二次会でカラオケに行くらしい。

『今日は朝早かったから帰ろうかな．．．』

優「そっか、

じゃあまた今度集まろう」

穂「気をつけて帰るんだよ？

絶対家に着いたらLINEしてね」

すごく過保護な２人に見送られ歩き出す。

逆方面に向かった二次会組が

ガヤガヤしてるけど気にせず歩く。

貴方と近づくまでもうすぐ＿＿＿＿＿＿＿＿