3話 ページ4
「改めて、私の名はミオよ。旅人なの」
「俺はルフィ、このチビはコビーだ」
ルフィとの自己紹介を済ませ、私達はあの後のことを聞いた。
「ねえお兄ちゃん！それほんと！？」
「ああ！一つ残らずバリバリ食ってたよ」
「うれしいっ！」
あの後、ゾロはルフィに、潰れたおにぎりを全て食べさせろと言ったらしい。
「あの人…本当に噂通りの悪人なんでしょうか…」
その言葉、聞き捨てならないわね。
「違うに決まってるでしょ！！
ゾロが捕まったのは、あの七光りバカのペットの狼を切ったから！！
しかもその狼は、あなたを襲おうとしてたんでしょう？」
するとリカちゃんはコクリと頷いた。
「うん、そうなの。
それまでは狼が野放しにされていて、みんなすごく困ってたの」
「そうか…！それもそうですよね。
彼の気性の恐ろしさはさておき、賞金首を狙うことが罪になるわけありませんからね」
「悪いのはモーガン親子よ！！
少しでも逆らえばすぐ死刑で、みんなびくびくしてるの」
噂をすれば、ひえっひえっという、七光りバカの奇妙な笑い声が聞こえてきた。
「ロロノア・ゾロみてェに磔になりてェか！？
3日後には、ゾロのやつを公開処刑にする！！
みせしめだ、楽しみに待ってろ！！」
私は腸が煮えくり返るような気持ちだった。
ゾロが必死に１ヶ月生き残ろうとしてるのに。
「「3日後？」」
「１ヶ月の約束はどうしたんだ！」
「ゾロとの約束を破ろうっていうの！？」
ルフィと私は、鋭い目付きで七光りバカの前に出た。
「なにィ？誰だ貴様ら、どこで聞いた！
頭がたけェな！！
そんな約束、ギャグに決まってんだろっ！！
それを本気にする奴も、また魔獣的にバカだけどな」
許さない、許すもんか。
ゾロは約束を何よりも大切にする人なのに、
あんたを信じて、今日まで必死に耐えてきたのに！
きずいた時には、私とルフィの拳は、
七光りバカを殴っていた。
「ルフィさんっ、ミオさんっ！！
やめてください！落ち着いて！」
「「こいつ、クズだ」」
「海軍を敵に回す気ですか！！」
海軍を敵に回そうが、私にはどうでもいい。
ムカついた、ただそれだけだ。
「決めたぞコビー！！
…おれは、ゾロを仲間に引き込む！！」
ふふ、面白いじゃんルフィ。
「いいじゃない。
じゃあ、もしゾロの勧誘に成功したら、
私も仲間になってあげる！！」
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作者名：ゆるだら | 作成日時：2020年3月22日 0時
