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『…?』
その時、私が思考を止めるのと同時に体育館から聞こえていたボールの音もピタッと止んだ。
思わず出かけた足を止めて、もう一度振り返る。
一斉に音が止まるなんて、別に珍しい事じゃない。
集合がかかった。とか、メニューが変わった。とか、考えられる理由はいろいろあった。
それでも何故かその時、やたらその理由が気になった。
足が自然と体育館の方に歩みを進める。
もしかしたらあの場所に近づく理由を探していただけなのかもしれない。
私は何度も通った体育館の入口に近寄ってそっと聞き耳を立てた。
「ふざけんなよっ!!!」
体育館の中から聞こえてきたのは誰かの怒号だった。
監督の声とも、コーチの声とも違う。
誰の声?
酷く苛立った声だ。
誰か部員の声だろうか。
私はさらに耳の神経を研ぎ澄ませる。
「お前は上原さんのどこ見てたんだよっ!?」
バクンッと心臓が波打った。
『え…っ?』
聞こえてきたのは確かに紛れもなく私の名前だった。
バクバクと緊張が心臓の音を鳴らす。
「はぁ!?本当の事言っただけだろうがっ!」
さっきの声とは違う声。
この声には聞き覚えがあった。
岩泉さんの声だ。
じゃぁ、言い合ってるのは…
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にゃんたろう(プロフ) - 更新まってます、、! (2月22日 12時) (レス) @page44 id: b90ce20b9b (このIDを非表示/違反報告)
natsumican(プロフ) - 更新待っています! (2022年10月23日 1時) (レス) @page44 id: c767698059 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 続き待ってます! (2022年9月25日 16時) (レス) id: eb8cebab9c (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 続き待ってます (2022年8月11日 7時) (レス) @page44 id: b2f736a6cd (このIDを非表示/違反報告)
明 - 続きお恵みください (2022年7月31日 23時) (レス) id: b3d00b40ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hiro | 作成日時:2020年9月28日 8時