嫌われ者。4【青葉城西】

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奈「ちょっといい？」






昼休み。



1人でトイレに行った教室への帰り。




肩を掴まれて振り向けば、よく知った3人組が立っていた。



毎日部活で顔を合わせているはずなのに、なんだか面と向かって話すのは久しぶりな気がした。



3人の嫌にニヤけた顔つき。



背筋に悪寒が走る。




『何…？』




私は思いっきり顔をしかめた。


いつもとは違う状況。




彼女達が、部活以外で私に声をかけてくるのは初めてだった。




それが尚更嫌な予感というやつを際立たせた。





まずい…





直感でそう言ってはいるものの、生憎私にはこういう時にすぐ頼れる相手はいなかった。

　

愛「ちょっと着いてきてもらっていい？」




『…なんで？』




逃げたい。


その一心だった。



歩「いいからこいよ」



『っ！？』




でもその思いとは裏腹に、首元を腕でグイッと引き寄せられてホールドされる。



そして両脇に斎藤さんと梶原さん。前に伊藤さんという構図で歩き出す。



私は首元に回された腕にひっぱられながら足を進める。



通りすがる人達に怪しまれないようにと、笑顔を浮かべては見るが眉間から力が抜けなかった。

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