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公式練習が始まった。




二階席から聞こえる応援の声と、いつもながらの黄色い歓声。



今日はどうも一段と女子が多いらしい。



私は痛いほど刺す高い声に顔を顰めながら、ボールを拾う。




菅「あ、すみません!それ、うちのボールです。」

『あ、はい。どうぞ。』



流れてきた烏野ボールを拾って、取りに来た人に渡す。




菅「あれ、上原ちゃんじゃん!久しぶり!」




そう言われて、顔を見れば確かに久しく見てない顔だった。



『菅原さん!お久しぶりです。』




黒とオレンジの2番のユニフォーム。


いつか烏野へ行った時に知り合った、烏野のもう1人のセッターだ。


最近はたまに連絡をくれてはいたが、面と向かって話すのは烏野に行った日以来だ。




菅「悪いけど今日もうちが勝たせてもらうよ?」




『負けません!』




ニヤッと口角を上げて言う菅原さんに私も負けずに返す。



こればかりは譲れない。




菅「じゃ、試合楽しみにしてる」


『はいっ』




それだけ言って、菅原さんは自分のチームに戻っていく。


烏野は、影山くんが正セッターだって言っていた。




菅原さんのプレーは見れないのか。


ちょっとだけ残念に思う気持ちもあるが、今はそんな事いってる場合ではない。




何としてでもこの試合かって、次も勝って、白鳥沢も倒して、全国に…


主審の笛の合図で、コート内で練習していたプレイヤー達が一斉に引き上げる。




私もボールカゴを転がしてコート外に避ける。


もう少しで試合が始まる。


これに勝てばベスト4だ。


また一歩全国に近づく。


プレイヤーがエンドラインに並ぶ。


私もベンチの前に立って合図を待った。




___ピィー


聴きなれた笛の音で、選手達はセンターに集まってネット越しに握手を交わす。



私もコートと隣コートに頭を下げてベンチに腰を下ろした。

選手達が円陣を組終われば、いよいよ試合が始まる。


緊張感に混じるワクワク感。



まるで自分もコートに立ってプレーしている気分だ。






『ふぅ…』


私はスコアブックを開いた。


烏野のサーブからスタートだ。


体育館に、合図が響いて試合が始まった。

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作品ジャンル:アニメ
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羅那@オタクちゃん(プロフ) - やばい菅さん推しからしたら148話死にます(^q^) (2023年3月22日 10時) (レス) @page50 id: b06493af76 (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - 推しの嫁になりたい日向斗さん» 本当だ!?ご指摘ありがとうございます(^^)助かります! (2020年9月4日 21時) (レス) id: e9391e3b89 (このIDを非表示/違反報告)
推しの嫁になりたい日向斗(プロフ) - 105話の最後の文、春高じゃなくてインターハイだと思います!間違えてたらすみません! (2020年9月3日 16時) (レス) id: c282c8b216 (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - わたぬきくん。さん» 気付いていただけて嬉しいです…(//∇//) (2020年8月30日 20時) (レス) id: e9391e3b89 (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - 114話の国見くんのセリフでオチを確信しました。← (2020年8月30日 13時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hiro | 作成日時:2020年7月16日 0時

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