嫌われ者。3【青葉城西】 (ページ3)

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岩「お前ら、こんなとこで何やってんだ？」

後ろから急に声が聞こえて、思いっきり肩をビクつかせた。

恐る恐る後ろを振り向く。

影「及川さん…岩泉さん…こんちゃっす。」
国「お疲れ様です。」

及「やっほー！飛雄ちゃん。国見ちゃんも！」

岩「それ、やめろ、及川。ウゼェ。」

及川さんと岩泉さん…

及「さっきまで俺が女子に囲まれてたから僻むなんて、
酷いよ岩ちゃん！」

岩「誰がテメェなんかに僻むか！ボゲェ！」

『お、お疲れ様です。』

私も一足遅れて挨拶をする。

及「おっ！やっほー！上原ちゃん。」
岩「だから！それやめろって言ってんだろ？」

トイレの前で、岩泉さん及川さん影山くん国見くんに囲まれる。

やばい…

完全に私アウェイだ。

元北一中バレー部勢ぞろい。

ここはそっと退散するしか…

及「何？飛雄、上原ちゃんとも知り合いなわけ？」

及川さんの言葉でヒュッと肝が冷える音がした。

私は思わずバッと影山くんの方を向くと、同じように影山くんの方を向いた国見くんと目が合う。

お互いアイコンタクトで「まずい」と言い合う。

影山くんの口の軽さ…というか、鈍感さはあまり絡みの無い私でも分かるほどには、お墨付きだ。

影「はい。この間の練習試合の時に知り合いました。」

岩「珍しいな。お前が女子と接点持つなんて。」

影「…？いやだって、上原さんってすずk」

影山くんが言いかけた時、急いで手で口を塞ぐ。

同じように影山くんの口を手で塞いだ国見くんと手が重なるが今はそんな事、気にしている場合じゃない。

影「…？」

『練習試合の時、ちょっと話す機会があって！』

国「俺と影山と3人でちょっと話してたっていうか…」

2人で適当に口裏を合わせる。

及「そーなの？ま、なんでもいいけど。」

及川さんは特別興味もなさそうだ。

岩「おい、便所行くんだろ。」
及「あ、そーだった。じゃぁ、また後でね！飛雄ちゃん。」

そう言ってトイレに入っていく2人を見届けて、ようやく影山くんの口元から手を離した。