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泡沫の夢【her view】5 ページ5

「それは……私が今ここで言葉で説明してもうまく説明はできない。A自身でオビトのことしっかり見て、それでオビトのやろうとしてる事を側で止めてあげて欲しいの。このままじゃ……誰も……幸せになんてならないから。」


とても辛く哀しそうなリンの表情で、オビトの考えているそれは、きっと途方もない大変なことなんだろうと悟った。

だけど、生きていないリンにはどうしようもないから、私とカカシにどうにかして欲しいという話で……


「うーん、勿論私にやれる事は全力でやってみるよ?でも、リンならまだしも、私の言葉がオビトに届くとは到底思えないなぁ。」

万年一途にリンを想っていたオビトを思い出しながら腕を組んで唸れば、リンも昔を思い出したように苦笑する。


「あ、あの頃の私達ならそうかもしれないけどっ!もうみんな大人でしょ?大丈夫、Aの言葉だって、きっとオビトに届くよ!私は、そう……信じたいの。オビトのことも、Aのことも、カカシのことも、ずっとずっと見てきたから。」


ね?と微笑むリンの笑顔は綺麗で眩しくて、そんな笑顔を見せてくれるリンの為にも、これは私がやり遂げなくてはならないことなんだと決意を固めた。


「うん……うん、わかったよ、リン」

「A!」

「大親友の頼みだもん。断れるはずないよね!それに、頑固者のオビトに喝を入れるのだって、友達の役割だしね!」



任せて!と、決意を胸に、拳を作って己の胸をトンと叩いた。

そんな私にリンも再度ニコッと笑うとイタズラな表情になる。



「そ・れ・か・ら。A!ようやくカカシの良さに気付いたのね。」

「………っ?!」


一瞬何を言われたのか分からなかったが、フフフと、口元を片手で隠しながら揶揄うように笑うリンの言わんとすることを理解した瞬間、自分の顔が熱を帯びて真っ赤になるのが感じられた。


「まーったく!カカシもAも焦ったいったらないのよねぇ。私はもう死んでるっていうのに、私に遠慮しちゃうAもAだけど、問題はカカシよ!!いい、A!この際だからぶっちゃけるけど、カカシはアカデミーでAと出会った時からずーーーーーっと!Aが好きだったんだからね!」


腰に手をあて、ビシッと人差し指を指してくる自信満々なリンに私は情けなくもポカーンと口を開けてクエスチョンマークをいくつも頭に浮かべていた。

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テン(プロフ) - えごさん» えごさんはじめまして^^とてもうれしいコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ないのですが、頑張って書き上げますので気長にお付き合いくださいm(__)m (12月8日 23時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
えご(プロフ) - 夢主の設定もふたりの関係もとても素敵です!更新楽しみに待っています! (11月15日 9時) (レス) @page2 id: 1e37af87f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テン | 作成日時:2023年7月7日 0時

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