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泡沫の夢【her view】4 ページ4

「リン、私……まだ良く状況を把握できてないんだけど……」


涙目で可愛げもなくズズっと鼻を啜りながら抱きしめていたリンと視線を合わせると、リンは苦笑しつつ、私の涙と鼻水をハンカチで優しく拭ってくれた。

あぁ、リンってこういう子だった

なんて思ってると、リンが真剣な表情になった。


「あんまり時間もないから、端的に説明するね。」

「うん。」

「まず、今ここはオビトの幻術に掛かったAが作り出した仮想空間ってとこかな。さっきまで、Aが見てた世界は、Aがそうであって欲しいと願った世界。」


「私が……願った……世界。」


そっか、私の願った世界だから―


オビトとリンとカカシが居て、みんなが幸せに笑っていたんだ。


現実ではもう実現不可能な、夢のような世界がそこには確かにあった。


リンの言葉を噛み締めて理解すればするほど、胸が締め付けられる。


そんな私の様子を気遣いながらも、リンは話し続ける。



「現実世界でA、オビトに木の葉の里から連れ出されたのは覚えてる?その時すでに、術をかけられたみたい。」


「っ?!そっか……そうだ!私、カカシにオビトの事知らせに行こうとしたんだった。って!リン!?なんでリンは、そんな事を私に教えてくれるの?!ま、まさかこれも私を騙すためのオビトの幻術?!こんなにリンばっかり出してくるなんて……さすがオビト!!」


たとえ幻術でも、オビトが大好きなリンはいつだって、優しくて聡明なリンなんだなぁと思わず感心してしまう。


そんな私の思考を読んだらしいリンは若干呆れて、それでもAらしいなぁなんて笑ってから、私の額を手の平でペシっと軽く叩いた。


「幻術だったら、Aを現実に連れ戻すなんてことしないでしょ?Aはもう少し良く考えて!」


「あ、はい。そうだよね。ごめん。」


「今の私はAとオビト、両方の残留思念ってとこかな?まぁそこは、自分でも良くわからないけど、Aを助けなきゃって思ったらこうなったよ!」


「リン……。」


助けるって……その優しさはやっぱり本物のリンだなんて思ったら、止まってた涙がまたじんわり滲む。


「もーうっ!泣かないの!」


「だって……リン。」


「言ったでしょ?時間がないの。いい、A、良く聞いて。オビトは途方もない最悪な事を考えてるみたいなの。だからAは、カカシと一緒にそれを止めて欲しい。」


「何、それ?……オビトは一体何をしようとしてるの?」

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テン(プロフ) - えごさん» えごさんはじめまして^^とてもうれしいコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ないのですが、頑張って書き上げますので気長にお付き合いくださいm(__)m (12月8日 23時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
えご(プロフ) - 夢主の設定もふたりの関係もとても素敵です!更新楽しみに待っています! (11月15日 9時) (レス) @page2 id: 1e37af87f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テン | 作成日時:2023年7月7日 0時

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