泡沫の夢【her view】2 ページ2
「え?ちょ、ちょっとA?!ホントどーしたの?!」
「だ、大丈夫かよ。」
オビトでさえ引いてると思ってると、カカシの冷めた声が涙を止めた。
「頭、おかしいんじゃないの?あぁ、元からか。」
「う、うっさいバカカシ!返せ私のトキメキー!」
「はあ?トキメキって……何よ。頭沸いてるお前にバカ呼ばわりされるの心外なんだけど。」
「うるさいなぁ、だってしょうがないじゃん!私、カカシのこと好きみたいなんだもん!」
「「「え」」」
売り言葉に買い言葉のような勢いで思わず口走った言葉に、再び仲良くカカシとオビト、リンの声が揃ったのを聞いて、自分でも何を言ったのかよく分からなくなる。
「あ。えっと……間違った?」
「お、おまっ……ばっ……ばっかなんじゃないの?!Aが、俺を好きとか、そんな、ありえないから!」
「そそそそ、そーだよA!!ホント、どーしちゃったのA!あんなに、カカシの事嫌いだって言ってたのに!」
「っ気持ち悪りぃなおい!A!まじでどっか頭打ったんじゃねーのか?」
なんで、気持ちを吐露した私よりこの3人が焦るんだ?
そんなふうに思ったら、なんだかおかしくなってきて
今度は笑いが込み上げてきた
そんな私に、やっぱコイツおかしいわと3人も呆れながら笑ってくれて、それから一緒にアカデミーを出た。
そうだ、今日は何日だっけ?
ううん、そんなことはもうどうでもいいんだ
私のそばにはいつだって、大好きな親友のリンと、そんなリンのことが大好きで、いつだって明るいオビトと、冷めた態度をずっととってるくせに、仲間想いで、誰よりも優しいカカシ……
あれ?カカシってそんな風だったかな?
まぁいいや
そんな3人がそばにいてくれるから
私は今日も笑顔でいられる
「ねぇ!リン、オビト、カカシ!これからもずっと、この里で一緒にいようね!」
夕陽に向かって歩き出した3人の背に、そう叫べば、「やっぱり今日のA変だよ。」なんてリンに笑われたけど、オビトもカカシもリンだって、そんな私の願いを誰も否定しなかった。
良かった
本当に良かった
筈なのに―
フッと辺り一面が暗闇になった
そう思いながら、3人に駆け寄ろうとしたところで、突然暗闇に立たされた。
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テン(プロフ) - えごさん» えごさんはじめまして^^とてもうれしいコメントありがとうございます。亀更新で申し訳ないのですが、頑張って書き上げますので気長にお付き合いくださいm(__)m (12月8日 23時) (レス) id: 3d6ac160d7 (このIDを非表示/違反報告)
えご(プロフ) - 夢主の設定もふたりの関係もとても素敵です!更新楽しみに待っています! (11月15日 9時) (レス) @page2 id: 1e37af87f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テン | 作成日時:2023年7月7日 0時