９話目 ページ9
｢な、名前ちゃんと覚えてたんだね･･･
ってきり、くねくね野郎で浸透してるかと思ってたよ｣
驚き、少し嬉しそうにフジは言う
｢お望みとあればそちらでも私は全然構いませんが｣
｢いえ！普通にフジでよろしくお願いします！｣
ここまで普通に話していてフジは気が付いた
｢そういえばさ、君は･･･ヒラの事殺しに来たんだよね･･･でもさ、何で全然殺さないの？｣
先ほども写真を撮ったり、愛してるなどと言ったり、ヒラ『様』とも呼んでいる
本来殺しに来たのならそんな事はしないのではないか、とフジは考える
今までこの国にやって来た暗殺者は沢山いた
しかしいつもはヒラに返り討ちに合っていて、生きていたものなど居なかった
それなのにこの子は生きている
この子が強いのか、それともヒラがわざわざ殺さないのか
どちらかなんてフジには分からないが、珍しい事は確かだ
｢殺しに来た･･････そうですよ･･･
ですけれど、好きな人と一緒に居たいっていうのは
ごく普通のことだと思います
私はただ、自分の欲に忠実なだけです
それだけ･･････ではないですけど･･･｣
少女は俯きながら喋る
フジは
(本当の事も言えないけど嘘も付けないんだろうな)
とかと考えていた
ヒラに害がある人物かと探っていたフジだったが、
大丈夫だと思い警戒心を解く
｢そういえば、ヒラに会っては行かないの？
まぁ、今は寝てるけどさ･･･｣
｢いいのですか？私は仮にも暗殺者、ヒラ様を殺しに来たのですよ？｣
そう言いながら、服の袖から小太刀を出す
構えはしていないがちらりと刃が見せる
それを見てもフジは何も慌てずに少女へと言う
｢使う気ないでしょ？それ。
『今』は大丈夫だと思うからさ
君が俺らの敵とならない限り、この国は君を歓迎するよ。もちろん、俺もね｣
フジは気になっていた
ヒラが初めて殺さなかった暗殺者
そいつがヒラに愛してると言った
ヒラの渇いた心に何かが落ちたような
そんな、気がした
｢だからさ、何時でもいいからさ。ヒラに会いに行ってさ、話してきなよ、ね？｣
きちんとその時に君の名前も聞きたい
フジはそんな事を考える
｢ヒラ様の迷惑にならないのであれば･･･
今夜にでも･･･行きたいです｣
表情は変わらないが、雰囲気が嬉しそうになった少女は頷いた
ぼやぼやしながら書いているので、誤字脱字等がありましたら、報告よろしくお願いします！
ついでに評価もしてくれると嬉しかったり･･･です！
続く (更新停止中)
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M - とても楽しく読ませてもらってます！ 風邪・・・大丈夫ですか！？ 更新楽しみにしてます！ (2016年1月2日 19時) (
レス) id: d99ed14ebb (このIDを非表示/違反報告)
七緒(プロフ) - Yさん» ありがとうございます！ただいまちょっと風邪を引いて更新遅くなりますが、これからもよろしくお願いします！！ (2015年12月24日 16時) (レス) id: 31cfbfabde (このIDを非表示/違反報告)
Y - 毎回拝見させて頂いています！ (2015年12月24日 14時) (レス) id: 1294fadc18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七緒 | 作成日時：2015年12月14日 0時
