４話目 ページ4
静けさが噴水前に満ちる
目の前の状況に頭が追いついていないのか
国民達は目を見開き、ただ呆然とそこに立っているだけであった
そんな国民の前へと出てきたのは執事と名乗った男
｢あなた方は、正しい選択が出来ますよね･･･？｣
笑っている2人とは違い、常識人だと思っていたこの男だが、そんな事は無い
優しくまるで母のように笑うが、手には無数のナイフ
問い掛けるように言う彼に、殆どの国民はその場から動けなくなった
ただ1人動いたのは、この国で1番のお調子者の少年
この少年は喧嘩で負けた事などは今までなかった
自分に勝てる者などいないと豪語していた
その気持ちがあったのだろう、前に出て執事へと殴りかかる
この拳で倒れなかった者はいないとでも言うように、自信満々で自らの持てる力を全力で使い拳を突き出す
自分ではさながらヒーローだと思っていたのだろう
だが、3人から見たらただの滑稽なピエロ
勢いよく突き出された拳は執事にとっては、スローモーションに見えていた
スルリとかわされ、持っていたナイフが少年の喉を突き破る
ヒュウと空気が喉から漏れ、息が出来なくなる
苦しそうにもがく少年を、執事はただぼんやりと眺めているだけだった
少年は倒れ、もう動く事はなかった
そんな倒れている2人を見て、他の国民は逆らえるはずがなかった
彼らが殺さないのは『逆らわない』人間だけ
出来るのはただ、絶対的存在の3人に従う事だけだった
国が滅ぼされて新しくなるまでの時間は
たったの1週間
短い時間の中で濃い内容が詰まった
彼らは何を考え、何を思っているのか
それは彼らしか知ることの無い事
その事柄から１ヶ月の月日が流れた
そんなある日、月夜の夜やって来た1人の暗殺者
たった1つの歯車が彼らを変えることになるなど
未だ誰も知らないだろう
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M - とても楽しく読ませてもらってます！ 風邪・・・大丈夫ですか！？ 更新楽しみにしてます！ (2016年1月2日 19時) (
レス) id: d99ed14ebb (このIDを非表示/違反報告)
七緒(プロフ) - Yさん» ありがとうございます！ただいまちょっと風邪を引いて更新遅くなりますが、これからもよろしくお願いします！！ (2015年12月24日 16時) (レス) id: 31cfbfabde (このIDを非表示/違反報告)
Y - 毎回拝見させて頂いています！ (2015年12月24日 14時) (レス) id: 1294fadc18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七緒 | 作成日時：2015年12月14日 0時
