「イルミネーション見に行こうよ」１ ページ14
.
「ふかさん、早く早くっ」
深澤「そんな慌てなくても逃げやしないじゃん」
子供かよって笑うふかさん。
「確かに逃げないけどさ、こういうのウキウキしちゃうじゃん！」
深澤「そうね。Aは好きだもんね」
「なんだかんだ毎年ついてきてくれるふかさんも実は好きなんじゃん」
深澤「嫌いじゃないけどAが心配なだけ」
「素直じゃないなあ」
SnowManに所属して以降、友達と行っていたイルミネーションはなぜかふかさんと行くようになった。
多分最初は、私がふかさんと仲良くなりたいと思ってダメ元で誘ってみたことだと思う。彼は学生時代モテていたということもありすごく感じのいい人だけど、その頃の私にはどこか壁があるように感じて。…それをとっぱらいたかった。
当時のふかさんはそれはそれはびっくりした顔をしてたけど、少し考えて、いいよって言ってくれてすごく嬉しかったのを覚えてる。
「ふかさん見て、雪だるま！」
深澤「本当だ。俺らじゃね？」
『わあ、すごい綺麗ですね！』
深澤『そうだね〜。てか真白がイルミネーションとか好きなの意外だったんだけど』
『私毎年友達と来るぐらいには好きなんですよね』
深澤『今年は俺でいいの？』
『いいんです。友達には彼氏と行くからゴメンっていわれちゃったし…今年は深澤くんがいいなって』
深澤『……そっか』
それ以降ふかさんはこの時期になると「イルミネーション見に行こうよ」と誘ってくれるようになった。
深澤『俺は彼女が出来ても真白がイルミネーション行きたいなら一緒に行くから』
はにかみながら言う彼にどうして？と問いかけると。
深澤『それくらい、今日誘ってもらえたのが嬉しかったんだよ』
……毎年思い出すほど忘れられない言葉だった。
深澤「綺麗だなあ…」
「そうだねぇ」
深澤「一緒に来るのがさここ数年の約束になってるけど、俺この時期1番の楽しみなんだよね」
思わず横を見ると、彼は照れたように笑って私の頭を撫でた。
「……そういうとこは好きだよ」
深澤「あ、デレた(笑)」
「うるさいよ」
そう言いながら強引に手を握れば
お前も素直じゃないなあって握り返されて。
…ちょっとだけ幸せだなって思ったのは内緒。
「ふかさん」
深澤「んー？」
「メリークリスマス！来年も一緒に来ようね」
深澤「…んなの当たり前だろ。逆に俺以外と来たら怒るからな！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1661人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：だ い .*･ﾟ | 作成日時：2020年12月17日 15時
