3237.【7】 ページ37
［翔にぃside］
智「…」
「嫌なの分かるけど、入院は免れないよ。笑」
智「…」
しばらくして目覚めた智にぃは、完全に俺を無視。
看護師に代わって朝の診察をしたけれど、一度も目を
合わせず、言葉も発さず。
でも、反抗的な態度というよりは、落ち込んでいる感じ。
色んなことが一気に起こって、情報処理が追いついて
いないんだろうな…と。
気持ちもグチャグチャだよね、きっと…
「面会の時間になったら、雅紀と和と潤が来てくれるって。
元気な顔見せてあげようね」
智「…」
「…会いたく、ない？」
智「…」
「…やめておく？」
智「…会う」
こんな状況だから、もしかしたら会いたくない気持ちが
あるかも…って心配になって聞いてみた。
でも違った。
そしてやっと言葉を発してくれた。笑
「ん、そうだよね。会おうね」
智「…ん」
視線は合わせてくれないけれど、しっかりコクッと頷いて
くれたから一安心。
「また後でくるからね。なにかあったら、遠慮なく
ナースコール押してね？」
「…ん」
面会の時間まで安静にしておくように伝えて、一旦病室を
出た。
先「そっか、色々大変だったんだな。お疲れ様」
「まぁ…笑。お世話になると思うので…よろしく
お願いします」
医局で先輩に会ったから、智にぃのことを詳しく
伝えた。
先輩には色々と助けてもらうことになりそう
だから…笑
俺、先輩にくらいしか頼れないし。
［雅にぃside］
面会時間の少し前に病院に着いちゃったもんだから
ソワソワする双子を落ち着かせておくのが
大変だった。笑
トントントン…
翔「どうぞー」
智「…」
ゆっくりとドアを開けたら、静かに智にぃにむかって
歩み寄っていく2人。
和「よかった…起きてた、…んふふ」
潤「うん、…よかった」
智「…ん」
そっと抱き付いた和と潤を智にぃは優しく見つめてる。
「…よかった」
俺が病院を出た時には、智にぃは薬で眠っていたし
その前はものすごく辛そうだっから…
今、こうして穏やかな表情でいてくれることに
とっても安心した。
翔「雅紀、ありがとな」
「ん、翔にぃも…ありがとう」
翔にぃとも労わり合って。笑
智「ごめん…心配いっぱい、かけて…」
「ほんとだよー。笑」
和「元気になるなら、いいんだもん…」
潤「うん。無理しないでね…？」
智「…ん、ありがと…」
智にぃは落ち込んでいるから元気がないけど…
ここは、双子パワーに助けてもらえるかな。
ゆっくりチャージしようね。
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月16日 21時
