3221.【小腸カメラ】 ページ21
［智にぃside］
内視鏡検査が必要になって
小腸カメラをすることになった和。
でも『入院いやだ』『検査の時に眠るの嫌だ』
『痛いの嫌だ』って、いつも以上にグダグダで…
翔が何度も説得して、先生も話をしてくれて。
あ、和の大好きなたいちゃんね。笑
やっと検査にたどり着いたんだけど…
翔「ん〜…微熱だけど、今日はやめておくか…」
和「別に体調悪くないもん！今日でいい！」
検査前の診察で体調不良が発覚。
でも和は心の準備をしてしまっているから『今日が
いい！』『今日じゃなきゃやらない！』って。
気持ちは分かるけどね…
翔「そうだよな…下剤も頑張って飲んだもんな…
検査してもらおうか」
和「…ん、やる」
翔「その代わり、無理はしないこと。途中で
少しでもいつもと違うって思ったら、すぐストップ
するから。いい？」
和「ん、分かった…」
結局、予定通りに検査をすることになった。
体調が悪い時に体に負担をかけると、最悪の場合
発作を誘発するって翔が心配してるけど…
今回は和の気持ちを優先することに。
俺も翔も、まさか本当に最悪の結果になるとは
思わなかったから…
翔「かーず…、点滴終わったよ。頑張ったな」
和「…っ、ん…んくっ…」
点滴を恐がって少し泣いてしまったけど、パニック
にはならずに済んで。
翔「じゃあ、少しずつ眠くなる薬入れていくな？」
和「ん、少し、ね…？」
翔「ん、少し。智にぃとお話ししてて？」
和「…ん」
「んふふ、大丈夫。ずっといるからねぇ」
和「…ん」
不安そうに瞳を揺らす和が、少しでも安心できる
ように、ゆっくりと頭を撫でながらお喋り。
消「かーずくん？」
和「…ん…？」
消「ん、いい感じにリラックスできてるね。そろそろ
検査始めていくね？」
和「…ん」
少しだけフワフワとした意識の中で始まった検査。
消「カメラ入れていくからね。…違和感あるよ〜…」
和「…ん、…っ、んっ…痛い…」
消「ゆっくり呼吸しようね〜…」
翔「かずー、力抜いて〜、危ないから動かないよ」
苦痛ゼロにはできないから、翔が和の足を抱え込む
ように固定してる。
和「…んっ…っ…いた、い…っ、や…」
「大丈夫だよ、かず。一緒に深呼吸しよう…」
始まって1分も経っていないのに痛みが辛そう…
せっかくフワフワとしていた意識も、すぐに
ハッキリとしてきた。
和「…っ、や…いた、い…っ、んくっ…」
「ん、痛いね…でも、頑張れてるよ…」
涙を零しながら痛みを訴える…
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作者名：空
| 作成日時：2020年3月16日 21時
