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［智にぃside］
切り始める前は
緊張気味で不安そうな表情だった和。
だけど、時間が経つにつれて表情が柔らかくなって
お喋りも増えてきた。
途中、そっと様子を伺いにきた翔も安心したみたいで
優しい笑顔を浮かべて、すぐに去っていった。
「上の方短めにするねぇ」
和「うん！」
鏡越しにハサミを見ても、ニコニコして頷いて…
もう大丈夫だな。
「せっかく伸びてきてるから、前髪は長めに
残して…」
和「んふふ…智にぃ、美容師さんみたい！」
「ふふ…和専属のね」
和「きゃはっ！嬉しいっ！」
可愛い奴め。笑
切り方なんて分からないし、完全に自己流。
髪型だって勝手なイメージでチョキチョキやってる
だけだし。笑
でも、絶対に和に似合うって自信はある。
だって和の顔を見ながらイメージしてるからね。
本当は、頭髪検査をパスすることが目的だから
ただ短くカットするだけで良かったんだけど…
和「なんかカッコいい！」
「…ふふ」
和の目がキラキラしてきて可愛いから調子のった。笑
『失敗したら坊主でいいよ』って言われたし、
怖いもんなし！笑
［和side］
少しずつ仕上がっていく髪型は、なんだかすごく
カッコよくって。
自分じゃないみたい。
っていうのは、少し大袈裟だけど。笑
でも、智にぃは芸術的センスがあるから。
智「もうちょいココ切ってみるかな…」
「…んふふ」
なんかもうね、彫刻かなんかの、作品作ってる
みたいなの。笑
色んな話もしてくれるし、もうすっかり刃物への
恐怖は消え去っていて。
智「髪の毛洗って、ブローもしてあげる」
「やったぁ〜！」
ほんとに美容院に来たみたい。
智「和の髪の毛はフワフワで気持ちいいな」
「…んふふ、ありがと…」
智「…ふふ。髪質、小さい頃から変わんねぇな」
「…んふふ」
ドライヤーで乾かしてもらいながら色々と話して
いたら、ウトウトするくらいリラックスしちゃって
自分でもビックリ。
「んふふ…じゃーん！」
潤「すっげー！美容院行ったみたい！」
「でしょ！？」
カッコよくなりすぎちゃって、お披露目はちょっと
照れくさかった。笑
翔にぃが「お疲れさん」って頭を撫でてくれて
雅にぃが「似合ってるよ！」って、これまたやっぱり
頭を撫でてくれて。
潤は「カッコよすぎ〜」って本気で気に入って
沢山褒めてくれた。
「智にぃありがと！」
智「どーいたしまして」
みんなのお陰でまた一つ乗り越えられた。
5人なら、なににも負けない気がする！
END
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
