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［雅にぃside］
入院していない分、
治療は長期戦になると、翔にぃから説明された。
なかなか治らないって辛いんじゃないの？って
思うけど、本人がそれを望んだなら仕方ない。
智にぃが入院していない方が、双子の笑顔も守る
ことが出来るのも事実だし。
やっぱりね、入院となると和と潤は不安そうな顔を
するから…
翔「水分摂ってる？」
和「うん！さっきスポーツドリンク飲んでたよ」
潤「ゼリー飲料も」
翔「そっか、それなら良かった」
こうして看病もしてくれるしね。
翔「痛む？」
智「…ん」
でも、今朝はいつもより調子が悪いみたい。
お腹が痛むし、下痢も酷いらしい。
双子が登校した後もなかなか落ち着かなくて
布団の上で体勢を何度も変えてる。
翔「もう少し経ったら、痛み止め追加しようね」
智「…ん」
翔「こんな時にさ、食べたくないだろうけど
ちょっとでも口に入れないとだから…」
智「…ん、ん…」
朝食も食べれてないから、翔にぃがお粥を食べさせ
ようと口に運ぶんだけど、智にぃは拒否。
翔「…じゃあ、痛みが引いてからにしようか」
智「…」
結局、翔にぃが折れた。
智にぃの辛さが分かっているから、翔にぃだって
辛いんだ。
1時間くらい経って、側管から痛み止めを入れて
もらって少しだけラクになったみたい。
翔「よし、あと一口…」
智「…んん」
栄養満点のお粥を茶碗に半分くらい頑張って
食べてくれた。
だいぶ嫌そうな顔をしていたけど。笑
翔「寝れそうなら寝て、体力温存してね」
智「…ん、早く治って欲しい…」
翔「ん、そうだね…」
茶碗を手に、一度立ち上がった翔にぃだけど
智にぃの言葉を聞いて、枕元に座り直して優しく
頭を撫でてあげてる。
「片付けてくるね…」
翔「…悪いね、お願い」
ここは2人きりにした方が良さそうだと思って。
智にぃが唯一甘えられるのは翔にぃだけ。
それも、気持ち的にかなり弱った時だけだから…
キッチンで朝食の片付けを済ませて、ついでに
お昼ご飯も作ってしまう。
今日が休みでよかった。
途中、飲み物を届けにいったら、智にぃは頭を
撫でられながら穏やかな顔して目を閉じていた。
体が辛い時は、気持ちも滅入るから…
気持ちだけでもラクになれたら少しは違うよね。
そう思って、ホッとしてたんだけど…
痛み止めが切れてからは、再びかなり辛そうで。
トイレにも何度もいって、体力も消耗するし
精神的にも限界が近いみたい。
こんな長引いて大丈夫なのかな…
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
