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［智にぃside］
しばらく下痢が続いてて
少し心配になっていたのは確かなんだ。
いつもお腹が痛い感じがして辛かった。
翔「…どう？」
「…ん、痛くはない」
翔「そっか」
翔が丁寧に触診してくれるけど、押されても痛みは
ない。
だけどこのままじゃ原因も分からないままかな…って
思ったから、ここ最近の自分の不調を正直に話した。
翔「そっかぁ…感染症かなぁ」
「…」
翔「とりあえず、病院行ってみようか」
「…ん」
多少の不安はあるけれど、このままじゃ回復の
方向には進まないことは分かっていたから。
翌日、3人にも話してから翔の出勤に合わせて
病院に向かった。
翔「ん〜…過敏性腸症候群で間違いないとは
思うんだけど…」
「なにそれ…」
簡単な検査をいくつか終えて、告げられたのは
何だか難しくて複雑な病名。
iPadを見せてもらいながら翔から説明を受ける。
翔「とりあえず、生活と食習慣の改善で様子を
見ていこうか。それでも改善しなかったら、薬も
視野に入れていこう」
「…ん」
この時は、まさか数日後に入院を強制される程
悪化してしまうとは思っていなかった。
でも、数日後…
翔「どう？やっぱりまだ調子悪い？」
「…ん」
翔「そっか…ちょっと、診せて？」
なんで改善されないんだろう…
いつも昼間は、割と適当に済ませてしまう食事も
栄養のある物をきちんと食べて、翔に報告するように
したし、睡眠もまとめてとるように努力した。
それなのに下痢はちっとも改善されず、むしろ悪化
しているんじゃないかって程。
様子を見にきてくれた翔に話して、ベッドに寝転んで
触診してもらう。
これはやっぱり痛みなく大丈夫なんだけど…
翔「薬使っての治療に切り替えようか。このままだと
辛いもんね」
「…ん」
翔「一旦、病院いこう」
「…ん」
当直明けで帰宅した翔には申し訳ないけど、病院に
連れていってもらうことにした。
『入院して治療』なんて言われるとは思わずに。
知ってたら絶対に家から出なかったもん。
検査後に翔から当たり前のように告げられた
『入院』って言葉に強い拒絶反応が…笑
「…やだ」
翔「入院した方が、使える薬も変わるし、回復も
早いよ？」
「…やだ、家に帰る…」
翔「数日だけでもいいから。ね？頑張ろうよ…」
「…いやだ」
自分でもさ、ガキか！って思うけど。
入院なんて絶対にしたくなくて、翔の抑制を
振り切って、診察室のベッドから体を起こす。
なにがなんでも帰宅してやる！
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
