3147.【3】 ページ47
［和side］
保健室のベッドに
座らせてもらって、まわりのカーテンをグルッと
閉めてもらったら気持ちが落ち着いた。
保「少しベルト緩めてあげて？」
潤「あ、はい！」
潤が色々と世話してくれて…
「…授業、ごめんね…？」
潤「いや、大丈夫。昨日さ翔にぃと予習したところ
だったから！」
イケめた顔して笑ってくれてさ…カッコいいん
だから。笑
サラッと「予習したところ」なんて言えちゃうのも
すごいよね。
保健の先生も「さすが潤くん」って感心して
「じゃあ、もう少し居てもらおうかしら」って。
まだ検温したり、やることあるから、潤がいた方が
俺が落ち着いていられるからだと思う。
自分で言うのもなんだけど。笑
ベッドの背を少し起こしてもらって寝転んで
手渡された体温計で検温して。
潤「熱ないな、よかったね！」
「ん、ありがと…」
保「お兄さんに電話する？授業が終わってから
潤くんと一緒に帰れるようにお迎え頼む？」
「…どうしようかな」
授業は今の続きと、あと1限残ってる。
潤のこと待ちたいけど、またここで気持ち悪くなって
嘔吐してしまったら…って不安もある。
でも、あと1限分ここで休んでいた方が体調がもっと
落ち着くかも…って思いもあって。
保「とりあえず連絡して、それから様子見て考えるに
する？」
「…ん、そうしたい…」
保健の先生、俺の気持ちをよく理解してくれてる。
素直に言う事聞けない時もあるけど…って反省。
こんなに優しくて、よく分かってくれている専門の
人が、学校にいてくれるなんて恵まれてるよね。
潤「じゃあ、俺は6限の時戻るね。和の荷物も
まとめたいし」
「ん、ありがと…」
潤「無理すんなよ」
「…ん」
優しいなぁ…潤も。笑
潤「じゃ、後で！」
5限の終了チャイムが鳴って、潤が出ていったら
寂しくなってしまった保健室…
保「飲めそうかな？吐き気落ち着いてるなら
飲んでも大丈夫だと思うよ」
「…ん、もらう」
俺の寂しさを知ってか、保健の先生が傍に付いてて
くれる。
だから…
「6限終わってから、迎えにきてもらう…」
保「ん、分かった。お兄さんにもう一回電話して
そう伝えておくから」
「ありがと…」
しっかり落ち着くまで保健室で休ませてもらおうって
思えたんだ。
前までだったら、体調が悪くなったら気持ちも
不安定になってって悪循環だったけど…
保「少し寝れそう？」
「…ん」
今はこうして、優しく介抱してもらえて落ち着ける
ようになった。
END
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作者名：空
| 作成日時：2019年3月25日 20時
