3121.【潤が学校で失敗】 ページ21
［潤side］
授業中、お腹の調子が
悪くなった…
グルグルして下しそうな感じ。
でも、運悪く授業の最後が30分の小テスト時間で…
シーン…とした教室。
なかなか言い出せない…
どうしよう、どうしよう…と悩んでいる間に、症状は
どんどん悪化する。
脂汗が出てきて…
もうすぐチャイムが鳴るって頃だったけど
もう限界。
そっと手を挙げて先生に合図した。
ほとんどの生徒が答案用紙を裏にして、暇を持て
余している状態だから、立ち上がって教室を
出ていく俺に視線が集まるだろう。
せめて、教室を出るまでは普通に歩こうと、立ち
上がるまでは思っていた…
こんな時でもプライドが邪魔をするんだなと。笑
でも、そんな余裕は立ち上がった瞬間になくなった…
あまりの腹痛に、お腹を丸めて歩くことしか
できない。
クラスメイトの視線は感じるけど、そんなことに
構っている余裕はない。
先生が「一人で大丈夫か？」って声を掛けてくれた
けど、それに答える余裕もなくって…
お腹を抱えたまま、ヨロヨロと教室を出てトイレへ。
個室に入ったまでは良かったんだけど、ズボンを
脱ごうとしていたら…
「…っ、えっ…嘘…」
間に合わなかった…
少量だけど…
このまま教室に戻ることはできない。
［和side］
お腹を押さえながら立ち上がって、教室を出ていった
潤の顔色があまりにも悪かった。
数分後、チャイムが鳴って答案用紙を提出したと
同時に、教室を飛び出して追いかけた。
使用中の個室は一つだけだったから、ドアの前で
声を掛けてみる。
「潤？…平気？」
潤「…あ、かず…どうしよう、駄目…」
…？
駄目ってどういうこと…？
一瞬、頭の中が？でいっぱいになったけど…
「タオル、持ってこようか？」
潤「…ん、お願い…わりぃ…」
あまりの弱々しい声。
状況を理解した俺は教室に戻って、潤の鞄から
タオルを取り出して、再びトイレへ。
心配して声を掛けてくれるクラスメイトもいたから
「ありがとう、大丈夫だよ」とだけ返した。
タオルを持ってトイレに戻ったら、授業が終わった
からか、トイレには何人かの人がいたから、人の波が
引くのを待って…
「じゅん…？とりあえず、これ」
潤「…ん、ありがと…」
ドアの上からタオルを渡した。
どの程度汚れてしまっているのか分からないけど、
なかなか出てこないし、まだ腹痛もあるのかも
しれない。
「保健室、直行する？」
潤「…ん、そうしたい…」
弱々しい声。
心配…
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作者名：空
| 作成日時：2019年3月25日 20時
