2995.【5】 ページ45
［翔にぃside］
もう煩いのなんの。笑
傷の手当ては、消毒液でってことはしてないんだけど
膿が出てたら洗浄して薬を塗ってって感じ。
傷口に触られることが痛いから、嫌なのは当然なん
だけどね。
「すぐ終わるから」
潤「やだっ…あっちいけ！」
毎回バトル。笑
シロクマを手に持って、俺に向かって投げようと
するくせに、いざとなったらそれをしない。
シロクマが可哀想だと思ってるんだよね、潤は。
根っから優しい奴だから。笑
潤「…ん〜…やめろ…」
「はは！やめません」
恥ずかしいのもあって抵抗してくるけど、俺は
それには気が付かないフリをして、淡々と処置を
していく。
うつ伏せに寝かせて太ももの辺りに跨がって。
潤「…っ！痛いっ！いたい、バカッ！」
「少し我慢〜」
潤「ん〜…やめろっ…」
普段は俺に向かって「バカ」とか言わないくせに。笑
潤「ん〜…いたい〜…んん…」
「あと少し…頑張れ…」
潤「…ん〜…んん…」
「おしまいな」って声を掛けて服を戻してあげても
しばらくは動こうとしない。
痛いことされて拗ねてるから、体に優しく触れながら
隣でスマホをいじったりして過ごすんだ。
そうすると大抵「喉乾いた」とか、何かと理由を
つけて動き出すから。笑
［潤side］
翔「じゅーん、薬塗るよ」
「やだっ！」
またきたよ、俺の嫌いな時間。
翔「毎日やってんだろ？嫌々言ってても駄目なの
分かってるくせに…笑」
「ん〜…やめろ…のんな！バカッ！」
翔にぃは力が強いから、俺なんかが抵抗したって
全く無意味で。
ベッドの上でコロッとうつ伏せにされて、あっと
いう間に太もものところに股がられてホールド
される…
「ん〜！」
翔「そんな怒んないの。だんだん痛くなくなって
きてるんだから」
「んん！まだ痛いから！だめ！やぁだ…」
翔「駄目。頑張ります。笑」
「ん〜…んん…痛い…」
翔「頑張れてるよ」
「んん…やぁだ…やめて…」
お医者さんになってる翔にぃは容赦ないから
俺がどんなに痛がっても叫んでも、手を止めることは
しない。
それが俺のためにならないから。
「んん…痛い…」
翔「もう終わるよ」
こんなに痛い思いをするなら、もっと早くに
相談するんだった。
処置をされた日からずっと反省してるんだけどね。
こうして毎日迷惑掛けてるし。
翔「おーしまい」
「んん…痛かった」
翔「よしよし…」
それでも、こうして付きっ切りで宥めてくれるのが
嬉しかったりするんだ。笑
END
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
