2984.【4】 ページ34
［翔にぃside］
潤「やだー…
…っ、んくっ、んっ…」
「ごめんな〜、潤。…嫌でもやめられない」
潤「…っ、んっ…んくっ…」
普段はこんな風に泣く奴じゃないから、見るに
忍びない。
智にぃと雅紀にしっかり体を固定してもらって
お尻に注射したんだけど、もうギャンギャン泣いて…
「頑張れてるよー、潤。もう少しな…」
潤「…っ、…しまい、もう、おしま、い」
潤がもっともっと幼かった頃を思い出す。
「頑張れない〜…」って号泣してたっけ。
泣きじゃくる潤を目の前にして、そんな昔のこと
思い出して懐かしんでるのも申し訳ないけど。笑
潤「やだー…っ、んくっ…しまい、に、…て」
「これで最後だから…」
潤「…っ、やー…」
智雅「…笑」
あまりのギャン泣きに智にぃと雅紀も苦笑い。
いつもそんな声出さないじゃん…っていう声量で
泣くんだもん。
まぁね、一気に3本も注射されれば、泣きたくなる
気持ちももちろん分かるけど。
服を元に戻してあげて、足を固定していた手を
雅紀が離した瞬間「もうしないー」「もういやだー」
って逃げるように智にぃにしがみ付いて。
智「よしよし…頑張ったねぇ」
潤「…っ、んっ、んくっ…んっ…」
「もうやんないよ…。今日は。笑」
雅「あひゃひゃ…明日が思いやられる…」
智「んふふ…だね」
さすがに、注射してすぐは「翔にぃやだっ！」って
拒否られたけど…
「ねぇ、俺仕事行かなきゃなんだけど。笑」
潤「…ん、んん…」
智「んふふ…ソファーにおろしていいよー？笑」
「泣くもん。笑」
片付けして着替えてソファー座って靴下を履いてたら
モゾモゾ膝の上に頭のせてきて。
それからずっとお腹に引っ付いてる。
「じゅーん…？怒ってたんじゃねーの？」
潤「…注射、しない時は、いんだもん…」
モゴモゴと都合のいいこと言ってやがる。笑
可愛いんだけどね。
「じゅん？仕事行ってきていい？」
潤「…だめ」
そんなにお腹に顔くっ付けたらくすぐったいよ。
「いい子、いい子…。笑」
潤「…ん。でも、行っちゃだめ…」
意地でも離れないって勢いでくっ付いてたくせに…
潤「やだー…っ、しょ、にぃ…きちゃだめ」
「なんでよ…笑。またギュってしてやるよ？」
潤「…っ、だめ…注射、するの、きちゃだめ…」
翌朝は昨日以上に泣かれるっていう…
智「注射が終わるまでは嫌われもんだねぇ。笑」
「くはは！ほんとそう。笑」
「がんばれない〜」って泣く潤を、どうにか
こうにか抑え込む。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
