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［和side］
学校の門を出たところで…
車が急に曲がってきて、避けようとした潤が
自転車ごとひっくり返った…
足を怪我してしまったみたいだから、学校の先生の
車でそのまま病院。
ここんとこずっと、潤ばっかりついてない。
本人は「たまたま重なってるだけ！」なんて言って
笑ってるけど…
潤「…いてっ…痛い…」
先「固定したら終わりだから。もう少し頑張って」
潤「んん…痛い…」
足首を捻挫しているみたい。
にぃ達がいない状態で、病院に連れてこられたから
恐かったけど、先生がいてくれたから大丈夫だった。
先「翔くん達には連絡とれてるからね。もう来るよ」
「…んふふ…先生、ありがと…」
入院じゃないけど、しばらく安静にしないと
いけないから病室に連れてきてもらって。
そこで潤と2人で、にぃ達のことを待ってたら…
翔「…ばかっ」
潤「…っ、ごめんなさ、い…」
駆け込んできたにぃ達。
意外なことに、一番最初に言葉を発したのは
翔にぃで…
それに応えた潤の言葉にかぶせるように「ばか」
って言葉を付け加えて。
ギュッと抱きしめた…
翔にぃは、割といつも冷静だから…こんな風に
感情的になるのは珍しい。
翔「心配したんだからな…」
潤「…ん」
翔「捻挫だけで済んでよかった…」
潤「…ん」
潤のことを抱きしめる翔にぃの目は潤んでいるよう
に見えて…
智にぃが「よかったね」って言いながら、2人の頭を
撫でてる。
雅にぃは俺の傍にきて「恐くなかった？」って
確認しながら背中をさすってくれて…
「ん、大丈夫…ちょっと恐かった。笑」
雅「ん、そうだよね…」
「えへっ…」って笑ったら、今度はしっかり
腕の中に入れてくれた。
その後、先生が様子を見にきてくれて「お家で
しっかり休んでね」って潤の頭を撫でて。
俺、思うんだよね。
今回、こうやって潤ばっかり体調不良とか病気とか
怪我とかで辛い思いしてるけど、にぃ達とか
周りの人に愛されているから、潤はこの災難続きを
『たまたま』とか思えるんだろうな…って。
きっと心が満たされていなかったら『なんで俺
ばっかり…』って思いが募ってしまうよな…って。
潤「先生、ありがとうございました」
先「どういたしまして。痛かったのによく頑張っ
たね。お兄さん達に沢山甘えて元気になってな」
潤「はい！」
頭を撫でてもらった潤は「おんぶ！！笑」って
にぃ達に手を伸ばした。
先生の「甘えて」って言葉を真摯に受け止めた
らしい。笑
END
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
