2966.【5】 ページ16
［潤side］
家に智にぃがいないと
家事が溜まっていく。笑
でもそれだと智にぃが退院した時に「迷惑かけて
ごめんね…」って気にしちゃうと思ったから。
「かずー、洗ったー？」
和「んふふ…今やってるー！」
「ほんとかよっ！笑」
和「んふふ…今からー！笑」
家に帰った時に、和と分担してやることにした。
和も「もちろん、俺もやるよ！」って張り切ってた
くせに、なかなか進まない。
エンジンかかるまでに時間かかるんだよね。笑
そのかわり、一度エンジンがかかってしまえば…
和「お弁当も作っちゃお〜っと！」
「ありがとな！」
和「任せて〜」
手際がいいから、どんどん捗るんだ。
だから頼りになる。
「早めに寝よっか」
和「ん、明日も朝イチで智にぃ会いにいこうね？」
「ん、いこうな」
和「んふふ…」
できれば色んな方向から智にぃを支えたい。
俺らでも少し役に立つなら家事もやりたいし、元気で
いることも出来ることの一つだと思ってる。
翔「かーずくん？…いかねーの？」
和「…いくもん」
その為には、和がちゃんと体調チェックを受けられる
ようにサポートもしないと。
「かずー、昨日買ってきたプリン持っていこっか」
和「智にぃ喜ぶね！」
「だから早くいこう？」
和「…ん、分かった…」
ソファーにいる翔にぃの元へトボトボ歩いていくから
可愛くてさ、笑っちゃう。
ちゃんと診察を受けられた後は、みんなで病院へ。
智「ふふ…ありがとうね。明日、退院だって」
和「ほんと？わーい！」
「やったぁ〜！」
智「ありがとうね、ほんとに。みんなのお陰で元気に
なったよ」
和「んふふ…」
「くはは！」
智にぃが頭を撫でてくれるから、嬉しくって
ギュッと抱き着いて照れ笑いしちゃう。
「みんなでプリン食べよ？」
和「わーい！」
智「食べる〜」
こんなに元気になってくれて嬉しい。
みんなでプリンを食べてたら、智にぃが急に
「んふふ…」って笑い始めて。
「どうしたの？」って聞いたら「嬉しいの」って。
智「こうやってみんなで支えてくれて。そのお陰で
元気になれて。兄弟っていいな…って改めて感じた
んだよね…」
しみじみ話す智にぃは珍しいなって思う。
智にぃは言葉少なく、いつもみんなを包み込んで
くれるような存在だから。
でもさ、口には出さないだけで、いつもいつも
色んなこと考えてる。
それを、再確認できる機会になった。
いつも支えてもらってるから、俺らも支えられて
嬉しいんだよ。
END
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
