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［和side］
検査の結果、智にぃは
髄膜炎だったみたい。
入院するって聞いてビックリしちゃったけど、
寝る前に智にぃから『頑張って治すね』って
LINEがきたから少し安心した。
だけどやっぱり顔を見るまでは不安。
「まさにぃ…一緒に寝よう？」
雅「あひゃ！いいよ！心配になっちゃった？」
「…ん」
枕を持って雅にぃの部屋にいったら「ここおいで」
ってベッドをポンポンして、布団を捲ってくれた。
「…あったかい」
雅「ん、よかった。…寝れそう？」
「…ん、これなら寝れる…」
贅沢に腕枕してもらっちゃった。笑
翌朝…
朝イチで智にぃに会いにきたんだけど…
「…寝てるの？」
翔「ん、そうなの。昨日あんまり寝られなくて。
まだ熱も頭痛もあるから、しばらく辛いと思う」
「…そうなんだ」
ベッドで眠っている智にぃは眉間にシワを寄せて
時折苦しそうに唸りながら…
翔「夕方までには少しは良くなると思うから。
学校の後にまたおいで？俺が迎えにいくから」
和潤「…ん」
雅「学校までは俺が送るね」
和潤「…ん」
離れたくないのが本当の気持ちだけど、今はそれを
言って我儘でにぃ達を困らせたくはない。
潤も同じ気持ちみたいで「俺らにできることを
しよう」って、俺の手を引いてくれた。
［翔にぃside］
智「ん…んん…」
「…まだ頭痛い？」
智「…ん、痛い…」
唸り声を上げているから、肩をトントン叩いてから
声を掛けたら「痛い…」って。
俺の前でこうやって苦しそうな声とか、表情を
するならよっぽどだ。
智にぃは我慢強いからね…
普段は「やぁだ…」なんて言って困らせてくることも
あるけど、ここぞという時は本当に強い人。
弱音を吐いたり、弱いところを見せたりしない。
それが、さっきから「痛い、よ…」って涙が
ポロポロ零れる程で…
「薬が効いてきて少しずつラクになるからね…」
智「ん…んん、ん〜…」
それなのに、気の利いたことなんて一つも言って
あげられない。
せいぜい、冷たいタオルで顔を拭いたりできる
くらいなんだもん。
悔しい…
先「まだ辛そうだな…」
「…はい」
様子を見にきてくれた先輩の前で目が潤む…
先「傍にいるだけで十分だから…」
「…は、い」
先輩にはさ、何でもお見通しだ…
零れそうになった涙を隠したくて下を向いたら
ポンポンと優しく叩かれた肩。
それから先輩は「ちゃんと見ておけよ？笑」って
茶化して病室を出ていった。
そうだね、傍にいよう。
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作者名：空
| 作成日時：2018年9月6日 18時
