259.【4】 ページ9
［智にぃside］
翔「ちょっと
神経質に
なりすぎたかな。」
「そうだね。」
和が部屋に逃げ込んだ後、
俺らは反省していた。笑
翔「掻いて欲しくないんだけどな…
少し大目にみるしかないね。」
翔が苦笑いして呟く。
お昼ご飯のタイミングで部屋を
覗いたら和はベッドに座って
足をバシバシ叩いていた。
「かーず、痒いね。ご飯にしよ？」
和「うん。ここ痛い…」
そう言いながら見せてきたお腹は
引っ掻き傷だらけ…痛々しい。
「寝てる時？」
和「うん。翔にぃに怒られる…」
「翔は怒ったりしないよ？
大丈夫、ほら食べにいこう？」
小さく頷いた和は、俺の後ろを
とぼとぼ着いてきてソファーに座った。
「翔？ちょっと和のお腹診てあげて。
寝ながら掻いちゃったみたいで…」
和は「あ、言わないでよ…」って
呟いたけど、大人しくソファーに座ってる。
翔「どれ？診せてごらん？」
和「…ん、ここ。」
翔「ほんとだ…痛いね。冷やそっか。」
翔は優しく頭をポンポンして
和に笑い掛けてやってる。
和もやっと安心できたみたいで
翔に体を預けた。
お腹をちょっと冷やしてもらって
薬を塗ってもらった和は、
ご飯を食べた後、ゲームを始めた。
気が紛れるし、いいかもしれない。
時折、掻いているけど午前中より
落ち着いてきた感じだ。
和「やだ〜、入りたい〜！」
夕食後、お風呂に入りたいと駄々を
こね始めた和。
「余計痒くなるよ？落ち着くまでシャワーで
我慢しようよ。」
熱もなくて、体調もいいのに
お風呂に入れない事に納得できない和…
和「…せっかく元気なのに。
じゃあ、シャワーもしない…寝る…」
いや、それじゃ困るんだよ…笑
雅「かずー、お風呂一緒に行こ？
髪の毛洗ってあげる！！」
雅紀は和が嫌という間もなく、
少し強引に引っ張って
風呂場に連れてってくれた。
温めると痒くなるけど、
清潔にしておいた方が良いって事
雅紀はちゃんと分かってくれてる。
お風呂から「雅にぃ、寒いから
早く入ってよ！」って和が文句言ってるのが
聞こえくる。
俺らがお風呂に連れてっても、こう
大人しくは入ってくれない。
この場を上手くおさめられるのは
雅紀しかいなかったな…
俺らは風呂場から聞こえてくる
和と雅紀のやり取りを聞きながら
笑っていた。
シャワーを終えて、雅紀より先に
出てきた和はご機嫌で、
翔に全身に薬を塗ってもらって
髪の毛も乾かしてもらっていた。
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作者名：空
| 作成日時：2012年12月30日 18時
