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［翔にぃside］
翌朝、
智にぃと一緒に
和の様子を
診に行った。
智「かずー？
翔に、ちょっと体診てもらおうね？」
和「んー、ん…」
智「あ、掻いたらダメだよ。」
まだ夢の中にいるらしい和は
体を痒がって掻き始めたけど、
智にぃがその手を包んで止めてくれた。
「ちょっと診せてね〜？」
Ｔシャツを捲ると、パッと見て分かる程
昨日より多く出ている蕁麻疹…
足や手にもポツポツ出始めている。
智「薬のアレルギー？」
「どうかな…ちょっと分かんない。
薬で出たの始めてだね。
とりあえず病院行っていい？」
智「うん。連れて行こうね」
智にぃは和の頭を撫でながら頷いた。
和を起こして智にぃに
準備してもらってる間に、病院に電話した。
ちょうど、よく知る先輩の先生が
皮膚科の外来みたいだから
それに合わせて連れて行くことにした。
和「行きたくない！薬だけ、
もらってきてくれればいいじゃん。」
智「診てもらおうよ。」
和「やだ！病院行かない！」
智「あ、掻いちゃダメ。」
予約してリビングに戻ると和が
ギャーギャー騒いでる…笑
「和？蕁麻疹診てもらおう？
またさ、俺の先輩だから。な？」
和「やだ！行かなーい！」
智「こら、かず！！」
リビングをバタバタ逃げ回る和。
まったく小学生かよ…笑
「ほら、行くよ？予約したから。」
和「勝手に予約すんなよ！」
智「はい、捕まえた〜。」
和「あ、離せ！離せよ！」
俺に文句言ってる間に智にぃに
捕まった和。
喚いてるけど、そのまま智にぃが
車に乗せた。
智「ほら、痒いんでしょ？
診てもらって薬もらえば少し治まるから。
掻いちゃダメ。かず？」
後部座席で痒がってる和を相手に
智にぃは悪戦苦闘中…笑
和「やだ！降りない！
皮膚科行って何すんの？やだ！」
病院に着いても俺らを手こずらせる和。
「かーず。診てもらうだけ。
昨日さ、俺にも診せてくれただろ？
それと同じ。な？」
和「検査、しない？」
「うん、しないから。」
和「…いく。」
智にぃが俺を見て「いいの？」って
小声で聞いてきた。
アレルギーの検査したいって
話してたから。
「うん、とりあえず今日はいいや。
そんな重要な検査じゃないし。
ただでさえ、しばらくは
痒くて辛いだろうからさ。ありがと。」
俺も和に聞こえないくらいの声で
ささっと説明した。
智にぃは頷いてから、和をそっと
車から降ろしてくれた。
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作者名：空
| 作成日時：2012年12月30日 18時
