5人で生きてゆく…part6 (ページ40)

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［潤side］

「楽しかった～！
これね、和にお土産！」

迎えに来てもらって
車に乗った俺は、
お土産用にテイクアウトした包みを
兄貴達に見せた。

2人とも「和、喜ぶね」って笑ってくれた。

翔「潤、話し聞いてくれる？」

急に運転していた翔にぃが話しだす。

翔「和ね、今日も薬放り投げて…
昨日の約束もあったから、俺らね…」

辛そうな表情の翔にぃ。

続きは聞かなくても分かった。

「分かった。言わなくていい…」

翔にぃが辛そうなのも嫌だったし、
何よりその先を聞くのが嫌だったから
俺は話を遮った。

翔「…ごめんな、潤。」

雅「…大丈夫だよね。それより、
翔にぃがそんなんだと心配だよね？」

雅にぃは笑いながら、
俺のことをそっと自分の方に寄せた。

肩に回してくれた手がポンポンと心地良い
リズムを刻む。

俺は雅にぃの肩にコテンと頭を預けた。

その様子をバックミラーで見た翔にぃは
やっと、小さく笑ってくれた。

その後、スーパーで買い物して
帰宅した俺ら。

明日はハンバーグパーティーしようって
雅にぃの提案で肉をたくさん買った。

智「おかえり～！！和ね、寝てるから。
少ししてから声掛けてみて」

翔「了解！潤、久しぶりに一緒に
風呂入ろうか。」

雅「そうしなよ。智にぃと俺で、何か夕飯
適当に作っておくから。
潤は食べて来てるし、和はお土産があるし、
何か簡単な物でいいよね？」

翔「おう。じゃあ、お願いしまーす！
潤、行こうか？」

嬉しくて大きく頷いた俺の頭を
翔にぃはポンポンしながら笑った。

仲良く風呂に浸かる。

翔「ごめんね、潤。心配だよな」

珍しく翔にぃは下を向いたまま話し出す。

「必要なことなんでしょ？
俺も少しは分かるようになってきたよ？
前みたいに、和のこといじめないでって
怒ったり、喚いたりしないよ？」

翔「はは。そうだな。ごめん、ごめん」

翔にぃは顔にバシャバシャ水をかけて
「よし、みんな頑張ってるから
俺も頑張ろ！」って笑った。

お風呂から上がった翔にぃは
和の部屋に入っていった。

智「和ね、ほんとに反省したみたい。
やっぱり気になるのは、翔にぃ許して
くれるかな？ってことみたい」

雅「まぁね。でも、許されないことがあるって
知った方がいいよ。いくら言っても
分かんなかったんだから仕方ないよ」

智「そうだね。あ、雅にぃにも謝るって
言ってたよ？庇ってもらったこと
ちゃんと分かってたみたい」

雅「俺、必死だったからね。笑」

リビングに笑い声が響いた。