2922.【2】 ページ22
［雅にぃside］
学校から連絡がきて
潤を迎えにいく。
智にぃは和の看病があるから、俺でいっか。笑
ほんとは、潤が帰宅したら2人でランチいく予定
だったんだけど、きっとお預けだね。
保健室に通されて、まずは保健の先生とお話。
1週間くらい前から、ちょいちょい「頭痛い…」って
訴えて、保健室で休ませてもらっていたらしくて。
「何も聞いてなかったです…」って言いながら、
潤をチラッとみたけど、本人はそれどころじゃ
ないらしく、目をギュッと閉じて辛そうだ。
保健の先生も「こんなに酷いのは初めて」って
心配してくれてる。
「病院行ってみます」って伝えて謝罪して、潤に
声を掛ける。
潤「…さにぃ？」
「そうだよ、起きられる？」
潤「…ん、んん…」
唸りながらも腕を上げてきたから、掴んで引き
起こしてやる。
甘えてる。笑
頭痛のこと、俺らに相談できなかったのには
潤なりの理由があるんだろうな…と思う。
ほんとはもっともっと甘えてくれていいんだけどね。
リクライニングを少し倒した助手席に潤を座らせ
ビニール袋とタオルを渡しておく。
頭痛が酷すぎて吐き気もするみたいなんだ…
病院にいる翔にぃには智にぃから連絡がいってるから
俺は連れていけば大丈夫。
「病院行くからな」って一言伝えて車を走らせる。
潤「…ん、ん…んん…」
「…吐きそう？」
潤「…ん、んん…」
口元をタオルで押さえてるから、信号で停まった時に
肩をさすりながら声を掛けてみたけど、微かに首が
振られる。
吐きはしないらしい。
それでも苦しそうな表情が変わるわけではないから
焦りそうになるけど、安全運転でね。笑
翔「ありがとう、雅紀。…どう？」
「ちょっと顔色悪いよね…」
翔「…ほんとだな」
助手席でグッタリだったから、翔にぃに連絡して
車椅子で迎えにきてもらったんだ。
翔にぃはすぐに首筋に手を当てたり、簡単な診察を
してくれる。
それを終えて車椅子に移動させたら、処置室に
向かいながら、俺は学校で聞いたことを翔にぃに
伝える。
そしたら「え、なに？初めてじゃないの？」って。
やっぱりね、気になるのはそこだよね。笑
しかも翔にぃってば「なんで言わねーんだよ！」って
潤の頭をパシッと叩いた。
潤「…っんん…」
「あ、ちょっと…病人にやめてよ。笑」
翔「はは！ごめん、つい。笑」
「ごめん、ごめん」って言いながら、潤の頭を
優しく撫でる翔にぃは、心配そうな顔してる。
愛情の裏返しってやつか。笑
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作者名：空
| 作成日時：2018年7月3日 19時
