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［翔にぃside］
入院してからずっと
心をシャットアウトしていて無表情だったのに…
わけの分からない処置をされるのは恐いみたいで、
もう本能で拒否している感じ。
潤「…っ、んっ…や…げほっ…」
「すぐ済むから…な」
チューブを入れ始めたけれど、興奮しているのと
苦しいのとで噎せてしまい…
潤「…っ、げほっ…やだっ…おぇっ…」
「あと少し…」
潤「…っ、んっ、…げほっ…おぇっ…」
先輩と看護師さんの抑制を振り切ろうと、顔を
動かして、体も捩ってしまって。
なかなかチューブが進まない…
「…すみません」
先「ん、いいよ…大丈夫。入れちゃって」
「…ありがとうございます」
先輩が潤の肩を肘で固定して、顔もギュッと押さえ
直してくれる。
「潤くん、もう終わるからね」って声掛けも。
潤「…っ、おぇっ…んっ、げほっ…」
「ごめん、嫌だね…あとちょっと、な…」
潤「…っ、んっ…げほっ…んっ…」
苦しさで涙が途切れなく零れて頬を濡らしてる…
潤「…っ、おぇっ…んっ、ん…い、や…」
「あと少し…ん、おしまい」
先輩が潤の顔を抑えてくれている間に、頬にテープで
チューブを固定してしまう。
同時に看護師さんに潤の腕をベッドに拘束して
もらって。
可哀想だけど、きちんと言い聞かせるまでは…ね。
潤「…っ、んっ…んくっ…」
「嫌だったね…無理矢理でごめんな…？」
潤「…っ、んくっ…んっ…」
タオルで涙を拭きながら声を掛けたけど、天井を
見つめる目が俺と合うことはない。
「…少し休ませますね」
先「ん、そうだな。眠ったら俺が付いてるから
みんなに説明しておいで？」
「…はい、ありがとうございます」
点滴から少しだけ薬を追加して、胸元をトントンと
優しく叩く。
「もう何もしないから…安心して休んでな」
潤「…」
瞬きが増えて、そのうちに目を瞑ってる時間が
どんどん長くなってきて…
先「眠れたね…」
「はい、ありがとうございました…」
先輩が潤の手を握ってくれて心強い。
潤を託して、みんなが待つ談話室へ。
智「そっか…少しでもラクになればいいね」
雅「そうだね」
和「…ん」
処置の時の潤の様子を隠さずに全て伝えたら
さすがにみんな心配そうな顔になる。
和は涙目になって智にぃの腕にくっ付きながら
「…潤かわいそう」「みんな酷い…」って。
和が言う『みんな』っていうのは今回、潤のことを
傷付けた人たちね…
『双子なのにお前ばっか元気じゃん！』
そんな言葉…
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作者名：空
| 作成日時：2018年7月3日 19時
