2796.【雅にぃの風邪と和の反省】 ページ46
［智にぃside］
翔が和の風呂前の診察中。
ピピピッ…
翔「よし、平熱。いい子いいこ。笑」
和「んふふ…」
検温が終わって、聴診器を取り出したところで
病院から電話がかかってきたみたいで…
翔「ごめん、雅紀。お願い」
雅「りょーかい！」
雅紀とバトンタッチ。
翔は「もしもし？」って応答しながら和室へと。
雅「あー…どこいくの？笑」
和「飲み物取りいくだけ！」
雅「終わってから」
和「やぁだ…いま〜…」
あ〜…グダグダが始まった。笑
さっきまで、頭撫でられてご機嫌だったくせに
ほんと、スイッチが入るタイミングが分からない。
ソファーからラグマットにずり落ちても構わず
「やめろや！」って抵抗を続けてる。
隣でテレビを観ていた潤も苦笑い。
雅「診察だけパパッと終わらせちゃうよ？」
和「ん〜…やめろっ！」
雅「いいから、じっとしてろ！」
チラッと見たら、雅紀が和を抑え込んで聴診
しようとしているところで。
和「離せっ！」
雅「騒ぐなって…笑」
和は雅紀に力で負けるのが悔しく堪らない。
だから力で抑え込まれて、さらにイライラ…
聴診の邪魔したのかな、雅紀が「いい加減に
しろよ？」って怖い声を出したのが聞こえてきた。
キッチンで夕食の後片付けをしながら、チラチラ
気にはしていたんだけど、なんせいつものこと。笑
そう思って大して気に留めてなかったんだ…
雅「このやろ！」
和「ん〜…」
言い争う声の後、バチン…って音が聞こえてきて
パッと見たら和がお尻を押さえて「ん〜…ばか…
痛い〜…」って悶えてて。
「まーさ、叩くことないじゃん…笑」
泣いちゃうよ…って思いつつ、そろそろ仲裁に
入ろうかと思って手を拭いてから、2人の元に
向かおうとしたら…
ゴツンッ…
「…っ！雅紀！」
うつ伏せになった和の肩あたりに、雅紀がパンチを
したところを目撃。
翔も電話をしながら目撃していたみたいで「お前、
加減しろって言ってんだろ！」って、和室から
飛び出してきた。
でもね、俺らは雅紀がパンチするまでの過程を
見逃した。
それなのに、雅紀を叱ってしまった…
後から和が白状することなんだけど、雅紀が肩に
パンチをしたのは、和が聴診器にガブッと噛み
付いたからなんだとか。笑
まったく…ねぇ。
でも、この時はその事実を知らなかったから…
和「…っ、…んくっ…」
「もう…泣いてんじゃん。泣かしてどーすんの」
翔「思いっきりやんなよ、もう…」
雅紀ばかりを叱ってしまった。
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作者名：空
| 作成日時：2017年11月17日 22時
