2769.【翔にぃの喘息と末っ子】 ページ19
［智にぃside］
翔「…っけほ…っ…」
「大丈夫…？吸入した？」
翔「…っ、ん…っ、けほっ…」
翔は喘息で苦しんでて、仕事を休んでる。
「吸入した」って頷いてるから、落ち着くまで
様子見るしかないかな…と。
ラクな体勢をとらせて、背中をさすりながらね。
翔「…りがと、大丈夫…」
「ん、よかった。疲れたね…休む？」
翔「…ん、そうする…、ごめん…」
「…ふふ、謝らなくていいよ」
背中にクッションを入れて、上体を少し起こした
体勢でソファーに寝かせる。
ブランケットを掛けたらゆっくり目を閉じて
そのまますぐに眠った。
夜中も、何度も咳で起きてしまうから睡眠不足
なんだよね、可哀想に…
翔「…っ、…っけほ…、…っ…」
「大丈夫…ゆっくりね、落ち着いて…」
翔「…ん、…っ、けほっ…っ、んっ…」
それからも咳で何度も起きてしまって、その度に
苦しそうな呼吸になって見ているのが辛い。
「落ち着いてきたね…」
翔「…っ、ん…」
苦しさから生理的な涙が零れるから、タオルで
そっと拭って、背中をさする。
そんなところに「ただいま〜」って控えめな声で
帰宅した双子。
翔が寝てるかもしれないと思って気遣ってくれる
優しい2人。
「おかえり。今ね、起きてるから大丈夫だよ」
和「ただいま〜」
潤「よかった〜」
玄関まで迎えにいったらホッとしたように笑うから
頭を撫でる。
「手袋、ストーブの前で乾かしてね」
和潤「はぁ〜い」
真っ赤なほっぺを見れば、外がどれくらい寒いか
すぐ分かる。
数日前から薄っすらと雪が積もって、今もハラハラ
と降り続いているからね。
明日に備えて手袋乾かしておかないと。
和潤「翔にぃ、ただいま〜」
翔「…かえり。ごめんな？」
リビングでは朝振りの再会を喜ぶ3人。笑
だけど潤が、翔の赤く充血した目を見て
「大丈夫？」って心配そうな顔になった。
「さっきまで咳き込んでたから。今は落ち着いて
るから大丈夫だよ」
潤「…そっか」
あんまり喋れない翔に代わって伝えたけど、潤は
まだまだ不安そうな表情。
いつも頼り甲斐のある兄貴が辛そうにしてたら
そうなるよな…って。
翔「…っ、けほっ…」
和潤「大丈夫？」
翔「…ん、…っ、けほっ…」
不安そうな双子を前に「大丈夫！」って頷いて
やりたいだろうに、咳が邪魔しちゃって…
翔「…っ、けほっ…、んっ…、けほっ…」
潤「翔にぃ…」
苦しそうな翔を前に涙目の双子。
俺は急いで吸入の準備…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2017年11月17日 22時
