2705.【5】 ページ5
［智にぃside］
和「…っ、じゅん！
よかっ、た…」
翔「心配だったよな、ごめんな」
和「…っ、んくっ…」
潤が救急車で搬送されたって知った和は、
軽くパニックだったけど、病院で潤の顔を見たら
落ち着いた。
翔「お前もまだ本調子じゃないんだから、
ちゃんと休んで？」
和「…ん。ベッド、くっ付けて？」
雅「ん、いいよ。やってあげる」
双子のベッドをくっ付けたら安心したみたいで
和も寝息を立て始めた。
翌朝…
面会時間に雅紀と病院へ。
和はベッドに座って診察を受けていたけれど、
潤はまだベッドに寝たままで辛そうに呼吸してる。
翔「まだ熱が高くて…」
「…そっか。辛いね、じゅん…」
潤「…ん、んん…」
「大丈夫…みんないるよ」
苦しそうに顔を歪めながら、伸ばしてきた手。
しっかり握る…
潤「…んん、ん…」
雅「どこにもいかないからね。みんな一緒だから
大丈夫だよ」
潤「…ん」
「こんなになるまで気が付かなくてごめんね…」
少しでも安心して欲しくって、代わる代わる手を
握って、傍にいるようにした。
3日後…
和「んふふ…美味し♪」
潤「うん、美味しい♪」
ベッドに並んだ双子の雛鳥が翔からご飯を
もらってる。笑
揃って口開けて可愛い奴らだ。
退院前に少し話をしておきたいなって思ってたから
機嫌も良さそうだし、元気だし丁度いいかも。
翔も雅紀も頷いてくれた。
「ねぇ、潤？」
潤「ん？」
朝食後、2人を病室のソファーに座らせた。
「自分の体、ちゃんと大事にして欲しい」
潤「…ん、ごめんなさ、い…」
翔「和のことを思ってくれる気持ちも嬉しいけど、
潤の体だって同じように大切なんだから。な？」
潤「…ん」
雅「それに公園で野宿は危ないよ？」
潤「…はい」
和「ごめんね、潤」
潤「んーん。俺がごめん…」
ちょっとシュン…としてしまったけど、隣に座って
そっと抱き寄せる。
「潤の辛さ、寂しさに気が付いてやれなくて
ごめんね」
潤「…ん」
翔「にぃちゃん達さ、まだ未熟だから…。和の
ことでいっぱいいっぱいになって…ごめんな？」
潤「…んーん」
雅「次からは潤のこともちゃんと見るね」
潤「…ん、ありがと…」
『2人のことを守れるようにするね』って
約束したら、潤はポロポロ泣きながら「もういつも
守ってもらってるよ…」って。
「甘えていいからな…」
潤「…っ、んくっ…ん…」
まだまだ人一倍の甘えん坊さんだもん。
それを忘れないようにしようと思うよ…
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年10月3日 22時
