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［雅にぃside］
「少し寝よっか」って
手を引いて和室まできたけど…
翔「雅紀、ありがと…」
和「んー、やだっ…」
翔「いいから…笑。おいで」
和「やだっ…」
智「かず…おいで？」
翔にぃがスタンバイしてて、さらに智にぃが
来たもんだから逃げ出そうとする。
よくないことが起こりそうな予感がするのかな。笑
翔「ちょっと診るだけ。な？何もしないから」
和「やー…、ばかっ…離せ…」
俺に抱えられるようにして布団の上へ。
翔「そんなバタバタしたら頭痛くなるだろ？」
和「もう、痛いも、ん…」
翔「診せて？」
和「んんー…」
俺らには力では敵わないし、体調悪いのもあって
翔にぃが腕を掴んだら、観念したのか
大人しくなった。
布団に寝転がったまま脱力…
もちろんこのままで診察できるんだけど、人恋しい
和の気持ちを翔にぃはちゃんと汲んであげて、
俺に「抱えてやってくれる？」って。
背中に手を入れて軽く起こして、背後に座って
凭れられるよう後ろから抱えてやる。
さっきも感じたけど、結構熱い…
可哀想にさ。
俺らだって、思うわけ…
何で和ばっかり…って。
翔「胸の音聴くだけだからな…？」
和「ん〜…むぅ…」
翔にぃの言葉を聞いてプィッと顔を背ける。
こんな姿はまだまだ、小さかった頃と変わらない。
軽い診察を済ませて、翔にぃが「いい？」って
目で合図してきたから、智にぃと俺は頷く。
点滴するんだな…って思って。
翔「…かず？頭痛いのと熱、下げような」
和「ん〜…点滴は…ない…」
翔「嫌なの分かるけど、これだけ頑張るよ」
「かずー…頑張ろう？」
和「やー…」
俺の腕の中からモゾモゾ逃げ出そうとする和の
胸元をポンポン叩いて落ち着かせる。
智「かず〜…頑張れ…」
和「やーだ…離してー…」
嫌がってはいるけどパニックにはなっていないから
3人で上手く抑制しながら…
和「ん〜…」
翔「ちょっとだけ我慢な〜…」
和「…っ！ん〜…」
翔「ん、いいよ。おしまい」
翔にぃが固定している間に、智にぃが「よしよし…
おしまいだって」ってタオルで涙を拭いてあげる。
和「…っ、んくっ、ん〜…」
智「んふふ…もう怒らないの。笑」
俺は抱えたまま胸をゆっくりさする。
だけど、しゃっくり上げたまま…なかなか
落ち着けなくって。
和「…っ、んっ、…ょ、うき、のせ、い…」
「かず…」
和「…っ、…んなと、いっしょ、にしたい…に」
智「ん、そうだよね…」
和は珍しく泣きじゃくった…
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作者名：空
| 作成日時：2017年10月3日 22時
