2721.【4】 ページ21
［和side］
「…まさにぃ、
だいじょ…ぶ？」
しばらくしたら翔にぃが部屋から出てきたから
聞いてみる。
自分でもビックリしちゃうくらい、声が小さくて
震えていたけれど。
でも翔にぃは、雅にぃの水を用意してから
近くまできてくれて「大丈夫だよ。寝不足だった
みたいだから、昼くらいまで寝せてやろう？」
って。
今日が土曜日でよかった…ってホッとするのと
同時に、俺のせいで寝不足だったんだろうな…って
思い。
翔「とりあえず軽く診察だけしてくるから」
「…ん」
メロンパンをちぎりながらチビチビと食べていたら
正面の潤が「不味そうに食うな！笑」って
頭を小突いてきて笑う。
「…だって」
潤「大丈夫だよ、すぐ元気になるから。
雅にぃだって色々考えたいことある時だってある。
全てお前のせいってわけじゃないと思うよ？」
「…ん」
潤「でも、今の雅にぃを笑顔にできるのは
和だけだけどな！笑」
イケめた顔してカッコいいこと言いやがって。笑
でも、ありがとう、潤。
俺思ったんだ…
俺には雅にぃが必要なんだって。
雅にぃが仕事で忙しくなると、雅にぃ不足に
なっちゃうくらい、好きなんだって。
大事な存在なんだって。
頭では分かっているつもりだったけど、まだまだ
全然足りてなかった。
起きたらきちんと謝ろう。
コンコンコン…
「雅にぃ…入ってもいい？」
雅「いいよ…」
話がしたくなった。
笑顔が見たくなった。
遊んで欲しくなった。
どれもこれも自分勝手な欲求だけど、俺にとっては
すごく大切で…
雅にぃじゃなきゃ駄目で…
「あのね…ごめんなさい。酷いこと言って、
雅にぃのこと傷付けて…」
雅「かず…」
「いつも勢いで言っちゃって…反省したって
遅いのに…でも、本心じゃないの。本当は雅にぃの
こと大好きで、大切、で…それで、…っ、んっ…」
雅「かず…もういいよ」
涙が溢れてきて言葉にならない…
なのに雅にぃはギュッと抱きしめてくれて
「全部分かってるから」って。
雅「俺がさ、もっと大人な対応なら衝突もしないん
だろうけど。笑」
「…っ、んくっ…めんなさ、い…」
雅「でもさ、これでよくない？笑」
雅にぃは優しく笑って「これが俺ららしいじゃん」
って頭を撫でてくれる。
やっぱり…お兄ちゃんだ。笑
いや、分かってはいるんだけどムキになってる時は
なかなか気付けないからさ。
「…また、遊んでくれる？」
雅「当たり前だろ！」
よかった…
ありがとう、雅にぃ。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年10月3日 22時
