5人で生きてゆく…part55 (ページ18)

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2718.【雅にぃと和の関係】ページ18

［智にぃside］

リビングで言い合いを
する雅紀と和。

歳はだいぶ離れているけれど、兄弟喧嘩ね。笑

我が家では割とよくある光景。

何かと和が八つ当たりしたり、突っかかって
いったりするんだよね。

始めはテレビのリモコンを取り合っての喧嘩。

そこから機嫌が悪くなったまま、朝の
体調チェックになったもんだから…笑

雅「エラーにすんなってマジで。時間なくなる」

和「わざとじゃないもん！下手くそ！」

血圧計がエラーになってしまうらしく測り
直してる。

最初こそ喧嘩の延長でイライラしてしていた雅紀も
真剣な表情。

イライラがおさまって、お兄ちゃんの顔になって
本気で和のことを心配してる。

雅「血圧低い感じする？」

和「しないってば！」

雅「ほんとだな？」

和「ほんとだよ！うるせーな！」

和は一度イライラしてしまうと、なかなか素直に
なれなくなるからね、昔から。

頑固、意地っ張り、へそ曲がり。笑

雅「力入れないでって。エラーなる！」

和「俺のせいじゃねーし！下手くそ！」

ヒートアップしてきたし、そろそろ雅紀が
可哀想だし。

そう思って「かず？やめなさい」って声を掛けた。

そしたらそれが気に入らなくてね…

まぁ、分かってはいたんだけど。笑

その怒りの矛先は雅紀へと向いてしまって。

和「雅にぃが血圧計に頼ってんからだろ？」

雅「悪かったな！」

和「翔にぃだったら血圧測らなくても、血圧低い
時は見抜くもん！」

雅「でも低い感じしないだろ？」

和「しねーよ！」

俺が「和、いい加減にしなさい」って止めるのと
ほぼ同時に立ち上がった和はフラッと…

膝から崩れ落ちた。

たまたま俺が腕を掴んでいたからよかったものの…

雅「やっぱ低血圧出てんじゃん！だから血圧も
測らせなかったんだろ？」

和「…」

雅「俺が見抜けないと思って嘘つきやがって！」

和は気持ち悪さもあるのか、項垂れて動かない。

そんな弱った和に向かって雅紀はもう一言…

「もう知らねーからな！」って吐き捨てて
部屋へと戻っていった。

あーあ…本気で怒らせたね、雅紀のこと。

「かず…なんで雅紀に嘘ついたの？」

和「ん…触ん、なっ…」

「なーにそんなにイライラしてんの…？」

和「ん、んっ…」

「泣かないの。笑」

和「…っ…泣いてな、い…」

怒ったり泣いたり忙しい奴。

「とりあえずソファーで寝て、反省しな？笑」

和「…んくっ、ん…」

ソファーで和を宥めていたら着替えて戻って
きた雅紀が朝食を食べ始めた。