2744.【2】 ページ44
［潤side］
俺が先輩に謝りに
いったところを先生がチラッと見ていたらしく。
先輩は先生に叱られたらしい。
先「お前のせいなんだよ！」
「…っ、ごめんなさい」
それから先輩は、俺のことを見つけては暴力を
振るってくるようになった。
先「もし誰かに喋ったら、お前の兄貴も同じ目に
遭わせるからな？」
「はい…誰に喋りません」
お腹を蹴られ、足を踏みつけられ…
「…っ、ん…んぐっ…、ん…」
身体中が痛い…
怖い…
でも、和には絶対にバレないようにしなきゃって。
和「潤、一緒にお風呂入ろう？」
「ごめん、和。ちょっと勉強したいから、先に
入ってて」
和「ぶぅ…つまんないの〜…」
ちょうどテストがあるから、口実ができて
よかった。
ほんとは勉強なんてとても手につかなくて、
ベッドで寝てるだけなんだけどね。
先輩は俺を逃してはくれないから…
許してもらえない。
先「お前！言ってないだろーな？」
「…っ、んぐっ…言って、ないです…」
なんでこんなに虐められるの…
和が、俺が、何をしたっていうの…
先「兄貴に、言葉遣い教えとけ！」
「…っ、はい…っ、んっ…んぐっ…」
お腹が痛い。
でも、何としても和を守らなきゃ…
［和side］
翔「潤？足、痛めた？」
潤「いや…平気」
今日も潤は早々に自室に引き上げていった。
最近、付き合いも悪いしさ…
勉強の邪魔してやろーっと。笑
コンコンコン…
ノックもそこそこに潤の部屋に入ってビックリ。
ベッドに寝転んだ潤が顔を歪ませて苦しそうに
していたから…
「…っ、どうしたの？」
潤「…ん、何でもない…」
「どっか痛いの？」
潤「どこも痛くねーよ…」
潤はなかなか認めなかったけど、俺がにぃ達を
呼んだら、やっと観念して…
智「和を守るために黙ってたの？」
潤「…ん、ごめんなさい」
「ごめんね、潤。俺のせいで…」
潤「んーん。お前は謝んなくていいから」
潤は「俺が勝手にやったことだから」「事を大きく
したのは俺だから」って。
翔にぃが潤の全身を診てくれて、痣のある足に
そっと触れる…
翔「…こんなになるまで我慢すんなよ」
潤「…ごめんなさい」
新しい痣もあれば、古そうなものもある。
痛かっただろうな…と。
怖かっただろうな…と。
潤は「解決するまで、和のこと守ってくれる？」
って、こんな時でも俺のことを気にしてて。
だけど、張り詰めていた糸がプツン…と
切れたんだと思う。
翌朝から、潤の心に変化が表れたから…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3078人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空
| 作成日時：2017年10月3日 22時
