2670.【3】 ページ20
［雅にぃside］
翌朝、4人で面会に行ったら
挿管が外されていた。
酸素マスクだけになってスッキリしてる。
和「よかったね…おはよ…」
潤「おはよ…翔にぃ…」
双子が真っ先に寄っていって甘えてる。
先「さっき抜管したばかりで、ギリギリまで
薬入れてたから、もう少し起きないと思う」
智「そうですか。ありがとうございます」
智にぃに続いてみんなで頭を下げる。
先生は昨日は当直ではなかったのに病院に
泊まってくれたみたい。
「ちゃんと診ておくから、家に帰ってしっかり
休みなさい」って面会時間の終わりに双子を
納得させてくれたのも先生だったから。
智「かず？…診てもらう？」
和「…ん」
和はまだ今朝も微熱があったから、俺が診ただけ
じゃ心配。
智にぃに凭れるようにソファーに座ったところで
先生が診察してくれる。
不安そうな顔をしながらも先生と話をしたり、
時折笑顔を見せることもあって。
先生いてくれてよかったな…って思う。
診察後は翔にぃのベッドから離れず。
それはもちろん俺も同じだけど。
傍にいないと心配で落ち着かない。
昨日と同様、双子に手を繋いでもらって
穏やかに眠っていた翔にぃ。
昼前になって「手、動いてる！」って。
智「…翔？分かる？」
「翔にぃ？」
翔「…、ん…」
みんなで肩をトントンしたら、ゆっくり目を
開けて。
少しずつ状況が掴めてきたみたいで、一人ずつに
ゆっくり視線を動かしていく。
翔「ごめ、ん…」
和「ふふ…いいの。よかった…」
潤「翔にぃ…」
ピタッとくっ付いた双子が何とも可愛らしい。
様子を見にきてくれた先生も「よかったね」って。
午後になったら翔にぃはリクライニングを
起こして話もできるようになった。
翔「…くはは」
智「くっつき虫になってるね」
笑えるまでに回復して、足元にくっ付いて
眠っている和の頭を撫でる。
「猫みたいだね。笑」
翔「…くはは！ほんとだな」
丸くなって引っ付いて可愛い。
性格は子犬みたいだけど、寝方は猫。笑
まだ本調子じゃないから、疲れたんだろう。
智「和ね、先生のことすごい信頼してたよ」
翔「へぇ〜、さすがだね、先輩」
智にぃは今回の件で、和が先生への信頼感を
また大きくしたことを話してくれて。
翔にぃはそれを嬉しそうな顔をして聞いている。
翔「そっか、そっか、えらいね」
お昼寝中の和の頬に翔にぃが触れたら
ムニャムニャ…と。笑
元気になった翔にぃと一緒に帰ろうね、和。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
