2665.【翔にぃ vs 4人？】 ページ15
［翔にぃside］
潤「なんで分かって
くれないの？」
「いや…分かってやらないんじゃなくて。
もう少し詳しく教えてよ…」
潤「やだよ！これ以上話したって、翔にぃは
絶対分かってなんてくれないもん！！」
俺って、頭固いのかな…
2.3日前にも智にぃと雅紀に同じようなこと
言われたし。
丁度そんなこと考えていたら、夜になって
和とも揉めた。
最後には「どうせ駄目って言うんだから、
もう話したくないもん」って、捨て台詞。
そうなのかな…俺って…
どうせ話したって無駄で。
どうせ話したって分かってやらなくて。
そんな存在なのかな…って。
ちょっと悲しくなる。
「でさ…この前のことなんだけど…」
そんな時、前にも少し話した仕事のことで
みんなに話があって。
夕食後に4人に切り出した。
智「もう決めてるんでしょ？」
「え…」
珍しく智にぃがバサっと。
それに続くように雅紀が「俺らがここで何か
意見を言ってもさ、翔にぃの決めたことは
変わらないでしょ」って。
そんな…
「まだ決めてないよ。だから相談しようと
してるんじゃん！」
潤「じゃあ、俺が嫌だって言ったら、その意見を
聞いてくれるの？」
「まずは嫌な理由を聞いてからだけど…」
和「でしょ？それで結局、俺らの嫌な理由じゃ
受け入れないんでしょ？」
「そんなの決まってるわけじゃないよ…」
「話してみないと分からないよ」って言いたいのに
それに被せるように「翔にぃはいつもそうじゃん」
って。
あー、もう何かバカらしい。
その後も4人から次々と言葉が飛んできて…
「もう何なの？」
「そんな風に思われてると思わなかった」
4人に向かって言葉をぶつけて自室に
駆け込んだ。
数日前の各々とのやりとりもあって、モヤモヤ
した気持ちは最初からあったから…
何か悩んでしまった。
4人にとって、俺がどういう存在なのか…とか
そんな深いところまで考えるほどに。
4対1みたいな感じになってしまったことも
堪えたんだと思う。
気が付くとそのことばっかり考えてしまって
いて。
病院内を歩きながらも、考えることはそのこと
ばっかり…
「うわっ…」
突然、目の前の床がなくなった…
階段だ…って気が付いた時にはもう遅くて。
後ろを歩いていたであろうスタッフの
『翔先生！！』って叫び声。
そんな叫び声を聞きながら、階段を転がり落ちた。
ゴンッ…
踊り場に頭を豪快に打ち付けて。
痛いとか、何も感じず考えられない。
そんな気持ちで目を閉じた。
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
