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［智にぃside］
まったく、
無茶するよね、翔は。笑
和が自分を責めたくなる気持ちは分かるけど
俺らは一度だって和のせいだなんて
思ったことはないから。
少しでもそれが伝わってくれたら…と思う。
翔「…ん、んん…」
雅「翔ちゃん？…分かる？」
翔「…ん」
夜中になって目を開けた翔。
開口一番はやっぱり「ごめんなさい」だった。
「謝らなくていいよ。辛いの気が付かなくて
ごめん。頑張らせてごめん…」
翔「んーん…」
翔は首を振ってから「和のお願い聞いてあげたくて
無理しちゃった…」って目を閉じた。
「ん、そうだね。俺も同じ。何とか、これ以上
和が苦しまないで済むなら…って」
翔「…ん」
和を思う気持ちはみんな同じ。
だって俺らは和に、重過ぎるものを背負わせて
しまったから。
反省してるんだ…ずっと。
それはこれからも変わることはない。
だから…
翔「かーず、ごめんな？お前のせいじゃないから」
和「…っ、んくっ、んっ…やだ…」
翔「もう泣くな。自分を責めなくていい」
和「…っん、んくっ…や…」
朝になってすぐ、翔は和に慰めの言葉を掛けて
くれた。
なかなか納得しない和に「ほら俺さ、最近
ダイエットもしてたから。そのせいだよ。笑」
笑いを交えて。
まだまだ体は辛いはずなのに。
和「…ふふ。痩せて、ないじゃん。笑」
翔「このやろっ！笑」
和「んふふ…」
そのお陰で、和もやっと笑ってくれた。
「先生には連絡してあるからね？翔のこと
心配だから、仕事終わったら来るって」
翔「マジか…」
「んふふ…怒ってなかったよ？笑」
翔は口を尖らせて「そりゃ、智にぃにはね。笑」
って。
「んふふ…」
ほんとは、和のことが心配で来てくれるんだ。
この状態の翔が看病できるレベルなのか、入院
しないと駄目なのか診てくれる。
でもそれを和に伝えたら恐がっちゃうし、
不安にさせてしまうからね。
もちろん翔も雅紀も先生が来てくれる目的は
分かってくれてるから大丈夫。
雅「お礼にご飯でもごちそうしようかな。
先生、カレーでいいかな？」
翔「ん、ありがとう。先輩、カレー好きだよ」
雅「そっか。じゃあ、LINEしておく。夏野菜が
たっぷりのカレー作ろっと」
少しでも長く家に滞在してもらって、和を
リラックスさせれば診察もできるはず。
潤「俺も買い出し行く！」
雅「じゃあ、一緒に行こ」
和は、楽しそうに部屋を出ていく2人を目で
追ってから、モゾモゾと起き上がって
翔の布団に潜り込んだ。
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
