2616.【長男、次男に甘える】 ページ16
［和side］
翔「土曜日で休みとはいえ
遅くない？ちょっと見てきて？」
「はぁ〜い」
智にぃがね、全然起きてこないの。
最近、遅くまで仕事してたし寝かせておいて
あげてもいいんだけど。
もう昼だから、さすがに…ね。笑
トントントン…
「智にぃ？入るよ〜？」
智「ん、んん…」
コロン…と寝返りしたから背中にそっと触れたら…
「…あれ？なんか熱くない…？」
体に熱が篭ってる感じ。
智「ん…もうちょっと寝せて…」
「待って？具合悪いんじゃない…？」
布団を被ってしまったから翔にぃを呼びにいく。
翔「智にぃ？ちょっと触ってもいい？」
智「んん…、ん〜…」
声を掛けながら翔にぃが布団の中に手を入れて
「熱いね…」って苦笑い。
翔「寒い？」
智「んん…」
翔「布団捲ってもいい？」
智「んん…」
頷くというより、唸っている感じ…
ピピピッ…
表示された体温は38℃超え。
翔「まだ上がるかもしれないね」
「冷えピタ貼ってもいい？」
翔「うん、お願い」
翔にぃが診察してくれている間に、冷えピタを
貼って飲み物を用意して。
翔「ありがと…助かる」
「…ん、早く治って欲し…」
ちょっぴり不安になって…
涙が零れそうになった。
［潤side］
冷えピタを取りにきた和から「智にぃが熱ある」
って聞いたから、そっと部屋を覗いたら…
翔「大丈夫だよ、和。夏風邪だから。な？」
和「…ん」
翔にぃの背中にピトッとくっ付いて、今にも
泣き出しそうな和がいた。
大好きな智にぃが苦しんでいたから、不安になって
しまったんだよね…
翔「寒くない？」
智「んん…」
翔「寒くないなら冷やしたいんだけど。どう？」
智「んん…」
智にぃはどっち付かずの返事をして唸ってる。
翔「病院行く？」
智「んん…」
翔「もう！笑」
何を言っても同じ返事。
でも、具合悪い時はいつも動きたがらないから
きっと今も病院には行きたがらないだろうけど。
翔にぃに保冷剤を頼まれ、取りにいったら
雅にぃも来てくれた。
ハンドタオルに保冷剤を包んで当てながら
「寒かったら教えてね？」って声を掛けたけど
無反応で。笑
翔にぃが水を飲ませようとした時も無反応。
翔「しばらく寝かせておいてあげよっか。笑
様子次第では病院で点滴も考えるわ」
和「んん…」
翔「大丈夫だよ、かず。ちょっと一人にして
あげよう？」
和「…ん」
動きたくないのと、喋りたくないのと
体が怠くて仕方ないのと…
全部が重なってしまって、辛いね。
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
