2619.【4】 ページ19
［智にぃside］
「ん、んん…」
翔「辛いね…冷えピタ替えよっか」
目が覚める度に翔が気が付いて、看病してくれる。
頭が重くて、身体が怠くて…
すごく辛いけど、翔の声を聞くと安心する。
「のど、渇いた…」
翔「冷たいの飲もっか」
だから、こうして甘えてしまう。
「…だ、やぁだ…いい…」
翔「え〜…熱計ろうよ。笑」
こうやって我儘を言ってしまう。
傍に居てくれるのが嬉しいんだ。
付きっ切りで看病してくれるのが嬉しい。
雅「智にぃ？翔にぃがお粥食べれるかって
聞いてるけど…」
「ん〜…いらない…」
傍に居なくなってしまうのは嫌なんだ…
雅「翔にぃのこと呼んできてあげよっか？」
「いいよ…忙しいん、だから…」
雅「あひゃ！違うよ？忙しいから来ないんじゃ
なくって、智にぃの為にお粥作ってるから
来れないんだよ？笑」
「ん〜…いいの」
グズグズしているのが雅紀にまでバレて、
からかわれる始末。
雅「まだ熱高いもんね、辛いよね…」
「ん…」
布団に潜ったら優しくポンポンとしてくれた。
しばらくしたら…
翔「智にぃ、入るね〜？」
翔がきてくれた。
［翔にぃside］
智にぃの部屋から戻ってきた雅紀は「智にぃさ、
翔にぃに傍にいて欲しいみたいで、グズグズ
してるよー。笑」って。
それを聞いた双子が「行ってきてあげてー」って。
珍しく智にぃが甘えられているから、雅紀と
和と潤も嬉しいんだと思う。
俺も嬉しいよ。
智にぃが素直に甘えられていること。
智「お粥…作ってくれたの？」
「そうだよ、食べる？」
智「…ん、食べる」
腕まくらしてあげたら、機嫌が良くなった。笑
「少しずつ食べようね」
智「…ん」
「はは！…あーん？」
智「んふふ…あー…」
冷ましてあげながら、少しずつ口に運べば
素直に口を開けてパクッと。
食べさせてあげないと進まないけど。笑
「…おいしい？」
智「…ん、おいし…」
まだ熱が高いから、ほっぺが赤くて…
それでいて、目も潤んでいる。
そんな顔で見つめてきてフニャフニャ笑うから…
「早く良くなりますように…」
智「んふふ…」
可愛くって、頭を何度も撫でてしまう。笑
「これ飲んで、早く治そうね」
智「んぅ…それやだぁ…苦かったもん…」
「…笑」
粉薬が嫌だってグズグズされても、可愛いもんだと
許してしまう。
口直しのジュースやら、アイスやらで
その気にさせるのは、誰かさんで
慣れているからね。笑
弟みたいな智にぃも悪くない。
END
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作者名：空
| 作成日時：2017年7月13日 21時
