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［智にぃside］
自分の不注意だから
仕方ないけどさ。
でも、仕事の期限も迫ってるし焦ってしまうから…
雅「お昼どうする？仕事しながら食べれる方が
良ければ、おにぎり作ろうか？」
「あ、助かる。お願い」
こんな時は、ニカッと笑う雅紀の存在が有難い。
いや、雅紀の笑顔にはいつも感謝してるけど
こういう時は特に感じるよね。
手首はあまり動かさないようにって言われたけど
30分もしないうちに、そんなこと忘れてて。
「…っ、いってぇ…」
夢中になって気が付かなかったけど、ひと段落
しようとして、痛さに悶える。
とりあえずコーヒーでも…と思ってキッチンに
向かうと、ちょうど雅紀が用意してくれて
いるところだった。
雅「大丈夫？痛む…？」
「…ん、痛い。薬ないんだっけ…」
雅「翔にぃが持って帰ってくるよ」
「翔か。笑」
雅「あひゃひゃ」
「簡単にはもらえそうにねーな。笑」
苦笑いする俺に雅紀は明るく笑って「痛かったら
くれるよ。笑」って。
でも、それはさ…大人しくしていても痛む場合だと
俺は思うわけ。
「安静に」って言われてるのに、思いっきり
仕事して、それで「痛い！」って喚いても説教
されるだけだと。笑
雅「仕事、しないと駄目なんでしょ？」
「…ん、期限近いやつあるから…」
雅「だったらそれを翔にぃに話して、薬もらおう？
そしたら仕事もできるし、ね」
「とりあえずコーヒー飲もっか」って笑う雅紀が
今日は何だかしっかりして見える。笑
学校から帰ってきた双子は「明日のお弁当は
自分たちで作るから大丈夫だよ」って。
ちゃっかり冷凍食品買ってきてるけど。
その気持ちが嬉しいよね。
翔「ただーいまー」
「おかえり。今日、ありがとね」
翔「どう？痛む？」
「ん、ちょっと…」
翔「風呂から上がったら湿布貼り替えようね」
「ん、ありがと…」
夕飯は雅紀が用意してくれたし、こうして
みんなに支えられてる幸せ。
だから、俺もきちんと話しておかないと
いけないと思って。
湿布を貼り替えて、包帯を巻いてもらってから
みんなが揃うリビングで話を切り出した。
「だからさ…ちょっと無理してでも、
期限に間に合わせたいんだ…」
翔「分かったけど、無理し過ぎは駄目だよ？
ストップかけるからね…？」
「…ん。痛かったら、薬くれる…？」
翔「はは！あげるよ…笑。俺そんな鬼じゃねーし」
一番心配だったことも聞けてホッとする。
双子も「協力するね」って笑ってくれた。
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作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
