5人で生きてゆく…part51 (ページ3)

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［和side］

智にぃに怒鳴られた時は
ビックリしたけど、俺が悪いのは分かってた。

だけど上手く「ごめんなさい」が言えなくて
不貞寝してしまって。

そしたらあっという間に夕飯で…

謝るタイミングを逃してしまった。

智にぃと目が合ったら、どんな顔をしたらいいのか
分からなくて怖くて。

顔を上げられずにご飯を食べる。

みんなの会話がちっとも耳に入ってこない。

翔「かず、ちょっとココおいで」

「なに…？」

そんなんだから、夕食後にソファーに
呼び出された。

体温計られ、軽く診察もされ…

「元気だよ？」

翔「みたいだな。俺の勘違いか。笑」

俺がいつもと違って見えるのは勘違いじゃない。

さすが翔にぃは鋭いな～と思いながらも
俺は潤を誘って風呂に逃げた。

智「冷蔵庫にアイスあるよ～？」

「…あ、うん」

潤「食べよーと！」

風呂から上がっても、どうしてもいつも通りの
振る舞いが出来なくて、俺と智にぃが喋ると
ギスギスした感じになる。笑

「部屋、いく。おやすみ…」

翔「髪の毛乾かしてからにしろよ？」

「はーい」

智「…おやすみ」

「ん、…やすみ」

…笑

［智にぃside］

和が風呂に入っている間に、翔には正直に
話したんだ。

翔にも雅紀同様「智にぃが珍しいね」って
言われた。

だけど「人間だもん。たまには感情をぶつけたって
いいんじゃない？」とも言ってくれて。

雅紀が隣で「俺もそう思う」ってニカッと笑って
頷いてくれたから…

2人の優しさに俺の心は救われた。

風呂から上がってきた和にいつも通りに声を
掛けようとしたけど、やっぱりなんだか
ギクシャクしてしまって、上手くいかない。

和も気まずそうにしながら部屋に行って
しまったし。

だけどこのままじゃゆっくり眠れそうにない。笑

お互いね。

翔「一緒にいこう？」

「…いいの？」

どうやら仲裁に入ってくれるらしい。

コンコンコン…

部屋に戻って1時間後くらいに、翔と部屋に
お邪魔する。

和「…なに？」

ベッドに寝転んでゲームをしていた和は
モソモソと起き上がった。

俺と目が合ったらすぐに逸らして…笑

和「しょ…にぃ、ここ座って？」

翔「ん、ここな」

Tシャツの裾をギュッと引っ張って隣に座らせて
可愛い奴だ。

今は正直、翔の立場が羨ましい。

俺も引っ張られたかった。笑

翔「和はさ、言いたいことある？」

和「ん、あるよ…？」

翔「言えそう？」

和「…」

和は少し俯いて考えて、それから翔の胸に
ピタッと顔をくっ付けた。