2545.【3】 ページ45
［潤side］
俺の病気は腸炎だった…
翔「洗腸って言って、お腹の中を綺麗にして
それから薬入れて治療な？」
「…」
翔「綿棒の検査も続けて、改善が見られれば
完治ってことになるから」
「…」
治療の内容も嫌だし、肛門から綿棒入れて
クルクルって検査されるのも嫌。
だから翔にぃは、俺に羞恥心があるのを承知の
上で、医師として淡々と説明してくれる。
翔「潤、頑張ろう？な？」
「…やだ」
翔「完治するまで俺が責任持つから」
「…」
翔「じゅーんくん？笑」
「んん…他の人、なしね…？」
翔「ん、分かった」
俺のちょっと我儘にも「その代わり言うこと
聞けよ？笑」って、ちゃんとOKしてくれて。
きっと病院で家で治療出来るように話して
くれたんだろうなって。
翔「じゃ、さっそくだけど。笑」
「んん…」
寝転んでお尻を出せ！…と。笑
はぁ〜…嫌だなぁ…
渋々寝転んで、ズボンをおろす。
翔「始めはお腹の中綺麗にする薬入れるな…」
「…っ、んっ…」
翔「じゅん？力抜いて…」
背中をさすられて、ふぅ〜っと息を吐き出す。
翔「上手…」
「…んっ…」
翔「大丈夫、もう入ったから」
管が入れられて薬を注入される。
「ちょっと多めだから苦しいと思うけど…
そのまま我慢してて」って。
仰向けにされてお腹をマッサージ。
俺の気が逸れるように色んな話をしてくれるけど
後半はそれどころじゃなくて…
出したいけど「まだ駄目」って言われて…
「んん…苦し、い」
翔「あと少しな」
「んん…痛い…」
翔「もうちょっと。笑」
「よし、トイレ行っておいで」って合図で
引っ張り起こしてもらってトイレへ。
翔「おかえり。次はこれ頑張ろう。笑」
「んん〜…」
翔「嫌だけど…嫌なことはサッサと
終わらせちゃおう。な？」
「んん…」
洗腸が済んだら、今度は薬を腸の中へ。
さっきと同じように、翔にぃに背を向けて
寝転ぶ。
翔「薬の量は多くないけど、今度は出さないで
我慢しないといけないから」
「…ん」
翔「途中で辛かったら教えてな？」
「…ん」
翔「大丈夫…力抜いてラクにしてて？」
「…ん」
不安ばかりが勝って声を絞り出して頷くのが
やっと。
翔にぃは背中を優しくさすりながら「ふぅーって
息吐いてごらん？」って声を掛けてくれる。
「…ふぅー…」
翔「上手、じょうず…」
「…っん、んー…」
翔「大丈夫、もう入ってるよ」
管が入ってしまえば、そこまで違和感はなくて。
頑張れそう…
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作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
