2514.【2】 ページ14
［雅にぃside］
和「…っ、んくっ…
やぁだっ…」
翔にぃの代わりに、朝の体調チェックにきて
和の異変に気が付いた。
体温計を挟もうとしただけで半ベソ。
ちょっと無理矢理に挟ませたら、しゃっくり
上げて泣き出してしまって。
コロン…と背を向けて丸くなって忙しなく
背中を動かしてる。
智「なんか、あった…？」
「…ん、様子おかしいかも…」
慌ててコールボタンを押したら、すぐに智にぃが
駆け付けてくれた。
智「退行してる感じ？」
「そうかも…言葉もちょっと幼い…」
少し様子を見てみないと詳しくは分からない。
智にぃがベッドサイドに腰掛けて背中を
さすりながら「かず、おはよう」って優しく
声を掛けてくれた。
和「…っ、んっ、んくっ…」
智「ん…？どうして泣いてるの？」
髪の毛を触りながら優しく…
そしたら「これ、やだもん」って体温計を
差し出してきた。
「無理矢理にやっちゃったからね…、ごめんね」
受け取って頭を撫でたらコロン…と仰向けに。
智「まだ眠たかった？」
和「ん、ん…」
智にぃがポンポンと胸元を叩いて寝かせてくれた。
「どうしたんだろ…ストレスかな…？」
智「幼児退行してるよね…何が原因だろ…」
すぐに思い付くことがないから、原因を探る
必要がありそう。
とりあえず翔にぃに連絡を入れて、潤にも
伝えておく。
登校前に潤が来てくれたけど、和はまだ
眠っていて…
潤「行ってくるな、かず」
智「何か分かったら、すぐ連絡するからね」
潤「ん、分かった」
体にそっと触れて、心配そうにしながらも
登校していった。
翔にぃが帰ってくるまでは心配だったから
俺は午後から出勤することに。
「あ、起きたかな…？」
智「おはよう、かず」
1時間半くらいして薄っすらと目を開けたから
肩の辺りをポンポンしながら声を掛けたら
パチッと目が開いて。
よいお目覚めみたい。笑
智「お腹空いた？何か食べる？」
診察のことには触れずに…
そしたら機嫌良くコクンと頷いてくれて安心する。
翔にぃが「特別具合悪そうじゃなければ、
俺が帰るまで嫌がること避けといていいよ。笑」
って言ってくれたから。
原因分からないまま、無理矢理にやって
泣かせたんじゃ負担になるし、可哀想だから。
「いこっか」
和「んっ♪ ジュースのみたい！」
「えっ…歩かないの？笑」
立ち上がった俺に向かって伸ばされた両手。
どう見ても「抱っこ！」って合図。
「よいしょ…」
ちょっと戸惑いながら抱き上げた。
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作者名：空
| 作成日時：2017年5月4日 13時
