2412.【3】 ページ12
［翔にぃside］
病院には電話で
連絡をしておいたからスタッフが揃って
待っていてくれた。
その中にはもちろん先輩もいてくれて「検査と
処置はこっちでするから、翔くんは潤くんの
傍にいてやりな」って。
先「みんなでラクにするから。もう少し頑張れよ」
潤に声を掛けることも忘れないでいてくれて
有り難い。
様々な検査をしてもらって、レントゲンも撮って。
看「薬入れますね？」
怪我の程度が分かったから、点滴の測管から
薬を入れてもらう。
「もう大丈夫だから…安心して眠りな？
傍にいるから。な？」
未だ痛みで顔を歪めている潤に声を掛けながら
頭を撫でる。
両足首の捻挫と頭部と腹部の打撲。
左手首の骨折。
顔も擦り傷で痛々しい。
骨折は1箇所で済んだものの重症だ。
目が覚めた後の痛みと、不自由な生活を考えると
今はゆっくり眠らせてやりたい。
和「…じゅんっ！」
処置室から出たストレッチャーに駆け寄ってきた
和は潤の頭を撫で撫で。
「心配しなくていいからな。もう大丈夫だから」
和「…ん。ありがと…」
俺の腕にスリスリしてきた和の頭を撫でる。
「スタッフみんなのお陰だから、会ったらお礼
しような？」
和「…ん、翔にぃも一緒に、ね？」
「はは！一緒にな。笑」
やっぱりスタッフみんなとなると、怖い気持ちも
あるからね。
そんな和が可愛くて笑えてしまう。
［雅にぃside］
翔にぃの話だと翌朝まで起きないってこと
だったから一旦帰宅。
「潤、起きてるって！行こう？」
智「んふふ…かーず？行こう？」
和「…」
今朝ね、ちょっと体調が悪そうだったから
翔にぃに連絡したら「念のために簡易採血お願い」
って頼まれて。
だけど和が恐がっちゃって結局出来なかった。
病院に行ったら翔にぃにやられるから、それが
嫌なのもあって、ソファーから動かなくて。笑
「病院行かないの？潤待ってるよ？」
和「でも…」
智「大丈夫だよ、和。無理矢理にやったりしない
から。とりあえず潤に会おう？」
「そうだよ、きっと待ってるよ？」
和「…ん。しないの、いい…？」
智「俺らじゃ判断できないから、翔に相談して
みよう？」
和「こわい…」
「大丈夫。翔にぃも分かってくれてるから」
何が原因でこんなに恐がっているのかは
分からないけど、久しぶりだからなのもあるかな。
ここんとこ調子良かったし。
智「病院のスタッフさん達いたら、一緒に
お礼しようね」
和「…ん」
よし、とりあえず出掛けられそうだ。笑
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作者名：空
| 作成日時：2016年12月23日 9時
