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［雅にぃside］
和「智にぃ寝たよ〜
38.9℃もあるよ」
体温計を見た翔にぃが溜め息。
翔「仕事の期日迫ってるらしくて。
薬で下がればいいけど…」
そんな話をして翌朝は病院に行って
点滴もしたけれど…
1日経ったらさらに悪化してしまったみたい。
翔「喉痛いんでしょ…口開けて診せて？」
智「やだ…」
高熱に加えて喉の痛みもあるらしい。
本人が言ってくれないから、きちんとは把握できて
いないんだけど「水分も食事も拒否するのは
喉が痛いからだと思う」って翔にぃの判断。
翔「診せてくれないと分かんないから…ね？」
智「分かんなくていいよ」
そっぽを向いた智にぃは「仕事するから、
出ていってよ」ってボソボソ。
それが本心ではないと分かっているから、翔にぃも
笑いながら「なんてこと言うの」って
返せるんだよね。笑
翔「診せて？」
智「…」
翔「口開けるだけでいいから。笑」
智「…」
何度か問い掛けたけど黙り。
耐え切れなくなった翔にぃが歩み寄って
顎を掴んだら「やーだ…」「痛いんだもん」
ってさ。
ほんとに、長男なの？笑
翔「何にも痛いことしようとしてないよ。笑」
智「んぅ…」
それでも尚、口をギュッとしていた智にぃだけど…
翔にぃの「無理矢理やられるのが嫌だったら
口開けて？」って言葉でビクッとして。
観念したらしい。笑
微かに開いた口を覗き込んだ翔にぃ。
「これは辛いね」って頭をポンポン。
目尻から涙が零れ落ちたことは指摘せずに
「痛かったね」って。
目を瞑った智にぃの胸元をさすりながら
眠れるように導いてあげて。
智「少し、寝たら仕事、する…」
翔「ん、分かった。起こしてあげるから…」
智「…ん、ありがと…」
仕事の期日もあって焦る智にぃの気持ちを
きちんと受け止めてあげてから、寝かせてあげた
翔にぃ。
さすがだなって思った。
だけど熱は容赦なくって…
39℃を超える高熱に体の怠さ。
智「…らない」
喉の炎症も酷くて、食べ物はもちろん、飲み物
さえも受け付けない状況。
智「…でも、やらな、きゃ…」
それでも仕事は待ってくれないから焦って
しまって。
翔「もう1回、病院行こ？」
智「…したら、仕事、できる？」
翔「ん、熱だけは下げてあげられると思う」
智「…ん、じゃあ、いく」
ノソノソと起き上がった智にぃの体を支えて
着替えを手伝う。
車の中で智にぃは「俺も翔と雅紀みたいに
頑張って仕事したい」って呟いてから
眠ってしまった。
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作者名：空
| 作成日時：2016年10月26日 18時
