2127.【3】 ページ27
［翔にぃside］
座薬を入れようとした時
ギュッと硬く閉じてる感じがして
思い当たる症状があった。
それなら便秘と合わせて説明がつくし…と思って
先生に電話した時に伝えてみたら「これから
診れるから連れてきていいよ」って。
そして、今に至る。笑
医「麻酔効いてきたかな〜、少し触るからね〜」
和「…ん、…っ、ん〜…」
医「気持ち悪いかな？痛くはないね〜…」
和「…ん、ん…」
違和感で唸ってはいるものの、大人しく触診
させてくれて。
医「ちょっとだけ指入れるよ？痛かったら
教えてね〜」
和が頷くのを待って、先生が合図してきたから
少しだけ足を固定。
医「力抜いてね〜…痛いかな〜…」
和「…っ、ん…、…たい」
「いたい！」って叫んで、痛みに耐え切れず
動きそうになった足を抑えて背中をさする。
医「ごめんね、これだけ診させてね〜…」
和「…っ、ん、ん…」
零れてきた涙を自分で擦って拭いた和は
その後も何とか頑張ってくれて。
恥ずかしさと、痛さのショックで脱力してるけど
智にぃに凭れて先生の話を聞くことができた。
その後は先生と俺だけで話をして。
治療の仕方も教えてもらって「上手く出来なかった
時はすぐに相談にくること」「改善が見られな
かったら詳しい検査をすること」なんかを
約束して病院を後にした。
［和side］
肛門の筋肉が硬くなって、排便ができない
状態なんだって…
何となく可笑しいかも…とは思っていたけど
まさか、こんな痛い思いをするとは思って
なかった。
でも、たいちゃんに「家での治療で改善されな
かったら詳しく調べようね」って言われたし、
「重症の場合は手術もあり得る」ってことも
聞いたから。
家での治療を頑張るしかない。
翔「膝、抱え込んで力抜いててな？」
「…ん、ん…」
治療の前に浣腸して腸内を綺麗にしないと
いけない。
大嫌いな処置なのに頑張るしかなくて…
「…っ、ん…ん…」
翔「力抜いて〜…」
「ん、ん…」
細い管なのに、押し広げられるみたいな痛みに
声を出さずには堪えられなくて…
それにポロポロ涙も出ちゃう。
「…っ、んくっ…、…た、い…」
浣腸してもらって、カタチがなくなるくらい
柔らかくなって、やっと排便ができる状態。
それから座薬を入れてもらって、肛門の柔軟性を
取り戻すマッサージだって…
麻酔のゼリー塗ってもらっても、痛くてなかなか
座薬を受け入れられない。
「…っ、んっ…、…たい…」
零れる涙を拭く余裕もない…
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作者名：空
| 作成日時：2016年2月10日 18時
