2125.【直腸狭窄】 ページ25
［翔にぃside］
寝る前の診察で
下腹部の張りが気になったんだけど
逃げられたから。
智「寝れてるね…」
「起きちゃうかな…笑」
眠ったのを見計らって、智にぃと診察にきた。
スースー寝息を立ててるから、そっと仰向けに
動かして、触診して聴診させてもらう。
何度か「ん、んぅ〜…」ってモゾモゾ動いた
和だけど、その度に智にぃが「だいじょうぶ…」
って耳元で声を掛けながら胸元をさすってくれて。
「智にぃ、すげぇ〜…」
智「んふふ…」
和は再び眠りに落ちた。
「やっぱ張ってるね…腸の動きも悪いし…」
最悪の状況まではいってないけど、便が詰まってる
感じはする。
浣腸しなきゃいけなくなる前に出せた方が
ラクだと思うから、座薬を入れてみることに。
和に一声掛けつつ、横向きに寝かせて…
「さすがに起きるよね…笑」
智「ふふ…まだ大丈夫そう」
思いのほか深い眠りのようで…
布団を掛けたまま、スウェットのズボンと
パンツを下ろして…
膝を抱え込ませるように軽く固定したところで…
和「…ん、んぅ…、なに…？」
目をゴシゴシしながら呟いてきた和とバッチリ
目が合った。笑
「お腹張ってんだろ？座薬だけやらせて？」
和「ん、ん〜…、はな、せ…」
「だーめ」
すでに智にぃが和の後ろでスタンバイしてくれて
準備は出来てたから。
怒って抵抗してきた体を、少しキツめに抑えて
合図してしまう。
智「すぐ済むからねぇ〜…」
和「…んっ…」
ゼリーが塗られて強張る体を「大丈夫、大丈夫」
ってさすって励ます。
智「…ふぅ〜ってして？」
和「…っ、や〜…」
智「ふぅ〜…？」
和「…っ、…たい、いた、い…」
座薬に苦手意識が強い和は、違和感も含めて
「痛い」と表現することが多いから
痙攣とかしてて体に力が入っていなければ
座薬は割とスーッと入るんだけど…
今回の和の「痛い」は本物というか…笑
いつもと少し違う気がする。
気になりつつも、力が入り過ぎているせいかな…と
思う自分もいて。
「力抜かないと痛いよ？ふぅ〜…ってしてみ？」
声を掛けながら励ましてみる。
和「…っ、ん…ふぅ…」
「上手。もう一回な…？」
何とか協力してくれそうだから、智にぃも何とか
なると思ったんだろう。
和が息を吐き出したタイミングで座薬を押し込んで
くれたんだけど…
「やー、痛い〜」って泣き出した。
押し込まれた違和感からかと思いきや「先っぽしか
入ってないんだけど…」って。
どうしたかな…
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作者名：空
| 作成日時：2016年2月10日 18時
