2050.【8】 ページ50
［翔にぃside］
「深呼吸は？
そんな緊張しないの。笑」
潤「んん〜…」
「こーら。何で息止めるの？」
和「きゃはっ！」
こいつらを診察するのは大変だ。笑
潤を心配した和は、こっちの部屋へとやってきた。
「2人まとめて診察しちゃえ」と思って
引き受けたんだけどね。
どっちも違うカタチで手をやかせるんだから
困ったもんだ。
そんな双子も愛されているわけで。
智「おやすみね〜、また明日」
雅「おやすみ、かず、じゅん…」
2人が会いにきてくれて安心したのか
すんなり眠ってくれて兄の愛を感じる。
いや、もちろん俺だって負けてないよ？
恥ずかしいから表現しないだけであって。笑
翌日は、和が企画してくれて俺らが調整した
イベントを入れる。
和はさ、色んな気持ちに気が付けるから
潤でも楽しめるテーマパークを探すのが上手い。
潤「すげー、近いっ！」
和「かっこいい〜」
1つ目は車に乗ったまま回れる動物園。
大型動物が身近で見られて大興奮。
歩いて動かなくていいから潤にとっては
負担が少ない。
それでいて特別感は十分にあるから。
智「ライオン、寝てばっかだな…笑」
雅「あっ！なんだっけあれ。なんだっけ…」
潤「アメリカバイソン！！」
和「でっか〜い！」
潤も責任を感じることなく過ごせた。
2つ目は陶芸教室。
こっちも座っていられるし、何より思い出に
なる品が作れるからね。
ただ…
「俺はいいよ…不器用だし」
俺はパス。笑
潤「くはっ！翔にぃ、一緒にやろ？」
結局、末っ子の笑顔にのせられて作る羽目に。
こういうとこで器用さを発揮するのは智にぃと和。
2人はよく似てる。
和「もう一つ作ってもいい？」
俺がまだ1つも仕上げてないっていうのに。笑
智「いいけど、何作りたいの？」
それぞれ茶碗を作ったんだけど…
和「あのね、あらしの分！！」
智「んふふ…そういうことね」
和は2つ目もちゃっちゃと仕上げて「潤〜、
大丈夫？」ってこっちに寄ってきた。
留守番中のあらしのことも忘れず、体調が優れない
弟のことも気遣い。
和「きゃはっ！変なカタチ！逆にすごいね！笑」
不器用な俺をからかうことも忘れない和は
手先も心も器用なやつ。
陶芸教室の先生には「5人の個性が出て
素敵な作品になりましたね」って。
和「じゅーん？家まで一緒に寝てよ〜」
楽しい思い出を作ることも諦めず、潤のことも
支えてくれた和。
後部座席で寄り添って寝息を立てる姿を
雅紀がカメラにおさめてくれた…
END
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作者名：空
| 作成日時：2015年10月17日 13時
